稲田朋美防衛大臣は就任記者会見で「国家存立と国民の平常を守るという国家の根幹に関わる任務を担うことになり、光栄に感じるとともに職責の重みを痛感している」と冒頭に語った。稲田大臣は「約25万人の自衛隊員とともに、国民の負託に応えるため、我が国と世界の平和と安定のために貢献していきたい」と抱負を示した。
また稲田防衛大臣は、安倍晋三総理から7項目の指示を受けたと紹介。(1)国家安全保障会議の下、国家安全保障政策を一層戦略的・体系的なものとして実施する(2)大綱中期防衛力整備計画に基づき、自衛隊の体制強化に取り組む(3)日米ガイドラインの下、抑止力を高める(4)ASEAN・インド・オーストラリアなどとの二国間、多国間の防衛協力を推進する(5)普天間飛行場の移設を含め抑止力の維持を図りつつ、地元の負担軽減を実現する(6)領土・領海・領空の警戒警備については関係大臣と密接に連携し、我が国の法令に基づき適切に対処する(7)平和安全法制(安保法制)に基づく自衛隊任務の着実な遂行に万全を期す。平和安全法制に関し、国民に丁寧・かつ分かり易い説明を尽くすよう指示があったとした。
稲田大臣は、北朝鮮が3日にも弾道ミサイルを発射し、1000キロ飛翔して、我が国の排他的経済水域に着弾したことに「非常に重大な事態だ。断じて許すことはできない」と深刻な懸念を示し「米国・韓国と緊密に連携しつつ、重大な関心を持って情報収集・分析につとめ、平和と安全の確保に万全を期す」とした。(編集担当:森高龍二)