PKO新任務「要否含め政府で検討進める」防相

2016年08月09日 09:00

 稲田朋美防衛大臣は8日の記者会見で、安保法制に基づく自衛隊の駆けつけ警護や宿営地での共同防護など、新たな任務付与のための訓練について「現時点において、新たな任務についての訓練を開始するかどうかについても判断はしていない」と語った。

 また、11月からの南スーダンPKO活動部隊に新たな任務を付与するのかどうかについて「南スーダンに派遣をしている自衛隊の部隊にいかなる業務を新たに付与するかについては要否を含め、今後、政府部内で検討を進めていく」とし「現時点において何か決まっているということではない」とした。

 共産党は機関紙で「日本共産党の笠井亮衆院議員が国会で暴露した防衛省内部文書によれば、自衛隊員の犠牲者に加え、武装集団の狙撃・射殺まで想定している」と報じているほか「国連安保理は南スーダンPKOについて、政府軍・反政府軍双方の攻撃から住民保護を行うため、いっそうの重武装化を検討している」と報じた。

そのうえで「国連PKOが攻撃的な性格を強める中、自衛隊が任務を拡大すれば1人の戦死者も出さず、1人の外国人も殺してこなかった戦後史に重大な汚点を残す危険があります」と殺し、殺される状況に巻き込まれる危険を提起している。(編集担当:森高龍二)