名車「スバル360」初代モデルが、日本機械学会により「機械遺産」に認定

2016年08月10日 16:54

Subaru 360

2016年度「機械遺産」第78号に認定された1958年発表発売となった「スバル360-K111型」

 富士重工業が保存・展示している名車「スバル360」の初代モデル「スバル360-K111型」が、一般社団法人日本機械学会により2016年度「機械遺産」に認定され、2016年8月7日に東京大学弥生講堂一条ホール(東京都文京区)で開催された「機械の日・機械週間」記念行事にて、認定表彰式が行なわれた。

 日本機械学会は、1897年創立。機械及び機械システムと関連分野の進歩発達などを目的とする、日本最大級の学術専門家集団。同学会は,技術社会の基幹である機械関連技術に関わる技術者,研究者、学生、法人の会員から構成され、講演発表会、講習会、研究分科会などの企画実施などを行なっている。また、市民フォーラムによる社会の啓蒙活動、国際会議による世界への貢献を活発に行ない、会員相互の学術の向上と社会への技術成果還元にも役立っている。

 また、「機械遺産」とは、2007 年に同学会創立 110 周年を記念して発足した事業。歴史に残る機械技術遺産を大切に保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的に、日本国内に現存する機械技術面で歴史的意義のある遺産を同学会が認定するもの。本年認定となった遺産は「スバル360」を含め「岩手県・松川地熱発電所」など計7件。これまでに累計83件が認定されている。

 スバル360は、富士重が1958年に発表・発売したスバルブランド初の量産軽乗用車。全長3m以下という当時の軽自動車規格に則った大人4人が乗車できる実用性や、コンパクトにまとめられた軽快なデザインから、「てんとう虫」の愛称で親しまれた。

 このたび、2016年度「機械遺産」第78号に認定された「スバル360-K111型」は、富士重工業・群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)にある工場見学施設スバルビジターセンターに展示されており、歴代・富士重のクルマを代表する1台として展示・保管している。ビジターセンターの開館日・時間は平日(月~金)の8時30分から17時まで。(編集担当:吉田恒)