防衛政策の専門家ともいえる石破茂前地方創生担当大臣が北朝鮮がさきに発射した弾道ミサイルが日本の排他的経済水域に着弾したことに「ノドンとみられており、実験段階のものではない。ある意味、訓練段階に入ったと見るべきなのかも知れない」と警戒レベルをあげ注視する必要を提起している。
石破氏は「自衛権の行使としての『策源地攻撃』を仮に検討し、将来的に自衛隊が能力を具備したとしても、策源地の探知に相当な困難が予想される。当面はミサイル防衛の精度をさらに向上させること、米国の拡大抑止力について不断の検証を行うこと、国民保護の実効性を高めることが抑止力の維持に不可欠と考える」とブログで発信した。
石破氏は尖閣諸島を巡る動きにも触れ「中国が日本との全面的な武力衝突を選択する合理性は存在しないが、国内の不満を解消するために尖閣諸島に武装漁民が上陸するような事態が現実性を増すことも全く否定できない」との認識を示している。
そのうえで領土への侵犯行為について「外国勢力がその主体である場合、治安出動などの警察権で対処する以外の方策も考えるべきではないか」と提起し「防衛出動のハードルが高すぎることと併せ、平時の自衛権、グレーゾーン対応法制の制定などは急務」と法整備を求めている。(編集担当:森高龍二)