事態の鎮静化を特に重視、日中外相会談で強調

2016年08月25日 07:57

 岸田文雄外務大臣は24日夕に臨時記者会見し、日中外相会談で中国外相(王毅部長)に対し「最近の尖閣諸島情勢についての日本側の考えを改めて明確、かつ直接伝え、事態の完全なる沈静化、再発防止、東シナ海全体の状況の改善等を強く求めた」と語った。岸田外相は「事態の鎮静化」を特に重視したことをうかがわせた。

 また、岸田外相は王毅部長から「尖閣諸島情勢について中国側の見解を説明した上で、東シナ海情勢の悪化を防ぎ、不測の事態を回避することが重要」との認識が示され「日中間で意思疎通を積み重ね、日中関係を改善していきたい趣旨の発言があった」と語った。

 また、岸田外相は「私から東シナ海の状況が改善すれば大局的な観点から、G20サミットの際の安倍総理と習近平主席との会談を含め、対話を通じて日中関係の改善を進めていきたい旨を述べた。また北朝鮮問題については今朝の弾道ミサイル発射も踏まえて意見交換を行い、緊密な連絡を保っていくことで一致した。我が国としては対話のドアはオープンとの立場から意思疎通を保ちつつ、中国側の行動を注視していきたい」との姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)