北弾道ミサイル性能 発射毎に向上 稲田防衛相

2016年09月07日 08:22

 稲田朋美防衛大臣は6日、北朝鮮の弾道ミサイルの性能が発射毎に向上しているとの認識を示した。

 そのうえで「わが国の弾道ミサイル防衛については海上自衛隊のSM-3ミサイル搭載のイージス艦4隻による上層での迎撃、航空自衛隊のPAC-3ミサイルによる下層での迎撃を組み合わせた多層防衛で、わが国全域を防護するシステムになっているが、高度のミサイルに対処できる能力向上型ミサイル導入に着手し、SM-3ブロックⅡAの新規取得、PAC-3MSE弾の新規取得を進めていく必要があると思う」と語った。

稲田防衛大臣は「概算要求で6000万円の研究調査費を計上しているが、将来の弾道ミサイル体制の調査研究を実施していく必要があるというふうに思っている」とも語った。

また「わが国のミサイル防衛能力を高めていくと同時に、日米同盟強化、BMDに対して緊密に連携をする必要がある。情報の密接な共有、イージス艦、PAC-3等のわが国への展開配備、SM-3ブロックⅡAの日米の共同開発、日米韓の三ヶ国の緊密な連携というのも必要になっている」と強調した。

今回の北朝鮮の弾道ミサイル発射については聯合ニュースが、北朝鮮労働党機関紙労働新聞が6日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が発射訓練を視察、9枚の写真を公開したが、写真は5日発射のものとみられ「金委員長の前のテーブルに、朝鮮半島と日本の一部地域が表示された地図が置かれており、日本の防空識別圏内の海上を狙って実施したことを示している」と報じた。(編集担当:森高龍二)