日本共産党の志位和夫委員長は3日クアラルンプールで37カ国の与野党87政党が参加して開かれたアジア政党国際会議で「ASEANがすでに実践している『平和の地域協力の取り組み』を北東アジアでも構築しよう」と北東アジア平和協力構想の実現を強く訴えた。
志位委員長は「構想の方向こそ、地域に平和と安定をもたらす最も現実的かつ抜本的方策と確信する」と強調した。
志位委員長は「友人のみなさん。北東アジアに目を向けていただきたい」と語り「この地域には、さまざまな紛争と緊張の火種が存在している。北朝鮮の核兵器問題、歴史問題をめぐる対立と相互不信など固有の問題がある。同時に、東南アジアの国々が直面している問題と共通する問題もある」とし、北東アジア平和協力構想の実現をめざそうと呼びかけた。
構想では「関係諸国を律する平和のルールとして、武力の行使の放棄、紛争の平和的解決、内政不干渉、信頼醸成のための効果的な対話と協力の促進などを定める北東アジア規模の『友好協力条約』の締結をめざす」ことを柱としている。
また、北朝鮮問題については「日本・中国・韓国・アメリカ・ロシア・北朝鮮の6カ国協議での2005年9月の『共同声明』に立ち返り、非核の朝鮮半島をつくり、核・ミサイル・拉致・過去の清算などの諸懸案の包括的解決をはかり、この枠組みを、北東アジアの平和と安定の枠組みに発展させる」としている。
また、日本、自らの姿勢について「北東アジアの友好と協力を発展させるうえで、日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配の反省は不可欠の土台となる」とし「歴史を偽造する逆流の台頭を許さない」との立場を示したうえで「北東アジア平和協力構想」をアピールした。(編集担当:森高龍二)