政務活動費で富山市議会の状況を注視 総務大臣

2016年09月21日 06:39

 高市早苗総務大臣は20日、地方議会の議員による政務活動費の不正使用に絡む辞職、特に富山市議会ではドミノ倒しのように辞職が続いていることから、政務活動費に関する実態調査を地方に要請する考えがないかを記者団に聞かれ「富山市議会を構成する全5会派で平成25年度から27年度までの政務活動費についての調査を始めたと承知している。まず、富山市議会の状況について注視したい」と答えた。

 そのうえで高市大臣は「政務活動費の支出に当たっては地方自治法第100条第16項で議長に使途の透明性の確保に関する努力義務が明記されている。各地方議会で住民に対する説明責任の徹底や使途の透明性の向上を図るための不断の取り組みが求められている」とした。

 また、地方公務員の臨時・非常勤職員に関する実態調査の結果、非正規が64万人と平成24年に比べ4万5000人増えていることについて、高市大臣は「教員の方々の大量退職に対する補完、新たな行政需要への対応などのために、各団体において臨時・非常勤職員を活用していると考えられる」と語った。

 記者団から、正規職員の職務を非常勤の方で置き換えるのは同一賃金・同一労働の観点から問題があるという指摘がある、と聞かれ「年末に予定されている地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付き職員の任用等の在り方に関する研究会の報告と民間における働き方改革に関する議論などを踏まえ、地方の臨時・非常勤職員の適正な任用・勤務条件の確保に向けて、しっかり取り組んでいきたい」と待遇面を含めた適正化を進める姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)