リコーが、明るくクリアな映像投影など基本性能が充実したDLP方式のプロジェクター「IPSiO(イプシオ)PJ WX5150/WX5140」2機種4モデルを2012年5月9日から発売すると発表。これまでのリコー製プロジェクターと同様、それぞれの機種に「安心3年モデル」を用意されているとのこと。
新製品は、「IPSiO PJ WX5350N/X5360N シリーズ」(2012年2月2日発売)に次ぐスタンダードモデルの第二弾。高輝度・高コントラストを実現し、教室や中・大規模会議室でもメリハリのある鮮明映像の投影が可能とのこと。また、待機時における消費電力を0.5W以下に抑えた省電力設計。さらに、「PJLink」に対応し、同規格に対応したプロジェクターをネットワーク経由で制御するための有線LANのほか、HDMI、RGB2系統など豊富な入出力端子を備え、さまざまな機器と接続することが可能だという。
DLP方式とは、デジタルシネマの上映にも採用されている映像技術。高輝度・高コントラストで、クリアな映像投影を実現する方式である。また、DLP方式の特徴の一つとして高耐久性が挙げられる。光学ユニットの定期的な交換が不要で、継続的に長時間利用する場合でも、メンテナンスの負荷が低く抑えられる。さらに、オプションの3Dメガネを利用することで、3D映像の鑑賞が可能。デジタル入力に対応したHDMI端子を装備しているため、DVDプレーヤーなどでの動画再生の投写にも適しているという。
プロジェクター市場は会議・プレゼンテーション用・教育用を主体に年々市場規模が拡大。富士キメラの調査によると、2010年は中心であるビジネスプロジェクターにおいて600万台を越える規模にまで成長し、国内でも、2011年は18万台を超える規模になっているという。また、ホームプロジェクター市場においても、3D対応製品の投入以降前年比増加傾向で推移しており、携帯電話サイズの製品かも進められるなど、個人ユーザーへの普及も期待されている。しかし、個人で所有していても、実際に活用するシーンは多くないのが実情ではないだろうか。大型液晶テレビの価格下落・普及拡大という競合する製品の動向も気になるところであろう。今後プロジェクター市場が拡大を続けるには、プロジェクターならではの多彩な利用シーンの提案が必須となるのではないだろか。