ニッパツが、連結子会社であるスミハツが中国現地法人を設立することを決定したと発表。新会社名は未定だが、資本金は約7億円。2013年9月からの生産開始を予定しており、2015年時点で約7億円の売上高を目指すとのこと。
減退傾向にあるとはいえ、依然、他国と比すると拡大傾向にある中国の建設需要。これに伴い、現地生産を進める日系建機メーカー各社は、日本からコアコンポーネンツを輸入するものの、一般部品については現地調達化を進めているという。こうした状況を受けてスミハツは、市場ニーズに対応した製品を供給するため、現地法人を設立するとのこと。
日系建機メーカーが中国での生産能力増強を図っており、今後さらに建機需要が拡大すると予想しての今回の新会社設立であるが、コマツや日立建機などの日系建機メーカーの中国での売上高は着実に減少している。コマツは、2011年5月以降、主要7建機の小売需要が毎月減少を続け、2012年2月も前年同期比33%減。6t以上の油圧ショベルに至っては、2012年3月は前年同期比56%減となり、売上高伸び率も2010年度は前年同期比37.5%増であったのが、2011年度は31.9%減となっている。また、日立建機も第3四半期累計実績において、他の地域が概ねプラスとなっている中で、中国は前年比約30%減、油圧ショベルの需要見通しも下方修正するなど、今後建機需要が拡大するとの見通しではない。こうした中での新会社設立は、功を奏し、勢いを強める中国企業を牽制するものとなるのであろか。今後の動向に注目が集まるところだ。