高市早苗総務大臣は11日の記者会見で米ヤフーが情報機関の要請を受けメールユーザーすべての受信メールをスキャンしていたとされる問題で、記者団の質問に答え「日本では『裁判所が発した令状』に基づいて、捜査機関が特定の事件に係る電子メールの内容を確認、また電子メールの記録媒体を差し押さえることは可能だが、そのような根拠なしに、捜査機関や電気通信事業者が電子メールの内容を監視することは許されていない」と説明した。
高市大臣は「日本では電気通信事業法第4条第1項で『電気通信事業者の取扱に係る通信の秘密は犯してはならない』と規定し、利用者の電子メール内容についても『通信の秘密』として明確に保護対象になっている」とした。
そのうえで「仮に違反した場合、電気通信事業法に基づいて改善命令の対象となるとともに、同じ法律の中に定めている(懲役刑を含む)刑事罰対象になる」と法整備ができているとの認識を示した。
また、高市大臣は「ヤフージャパンのメールサービスを運営するヤフー株式会社からは『ヤフージャパンのメールサービスについて一切監視は行っていません』『仮にこの報道が事実であったとしても、ヤフージャパンのメールサービスは米国のヤフー社とは独立したサービスですから、日本の利用者に影響はございません』という報告を受けている」とも語った。(編集担当:森高龍二)