配偶者控除「できるだけ早く改善を」経団連会長

2016年10月26日 07:26

 日本経済団体連合会の榊原定征会長は配偶者控除について「103万円の壁は是正するべきである。この問題を巡っては、様々な案が出ては消えているが、いずれにせよ損をする人と得をする人が出てくることになり、税収にも影響する。すべてを勘案したうえで、女性の働き方の環境整備を優先的に考え、できる限り早期に改善すべき」と25日までの記者会見で考えを示した。

 また原発再稼働について「安全確保が最優先課題」としたうえで「国の原子力規制委員会が安全基準を定め、審査を行っており、この審査に合致した原発については安全確保を前提に住民の理解を得た上で再稼働してほしい」と改めて、原子力規制委員会が新基準で適合していると判断したものについては、住民の理解を得て再稼働を求めた。また、榊原会長はCO2削減の点も含めて考える必要があるとした。

 このほか、憲法改正について「日本国憲法は制定から70年が経過しており、時代に即したものに改正することは、一般論としてはあり得ることである。一方、今、わが国にとっての最優先課題はデフレ脱却・経済再生であり、そこに向けて、脇目もふらずに取り組まなければならない。憲法改正の議論が経済政策に係る国会審議や政策の推進へ影響することがあってはならない」と憲法議論が原因で国会審議が支障をきたすようなことはあってはならないとけん制した。(編集担当:森高龍二)