社会民主党の又市征治幹事長は自民・公明・維新が4日の衆院TPP特別委員会でTPP承認案、関連法案を強行採決し、可決したことに対し「国会は数の力で政権の意思を押し通す道具ではない」と強く抗議する談話を発表した。
又市幹事長は「農業者の反対が高揚し、国民の理解が得られていない中での本日の採決強行は、まさに民主主義を破壊する暴挙であり、採決強行は断じて認められない」と批判。
又市幹事長は「委員会では、ようやく農林水産業以外の食の安全、公的医療制度や薬価、労働、公共事業、著作権、ISDS(投資家対国家間の紛争解決条項)をはじめとするテーマの質疑が行われるようになってきたばかり。誤訳が相次いだように、内容も膨大で複雑かつ難解であり、21分野にわたる課題や問題点を掘り下げた議論は尽されたとはいえない。関係法案も11法案を一括にしたものであり、十分な議論は行われていない」と指摘。
そのうえで「重要案件の採決の前提である中央公聴会もいまだ開かれていない。安倍首相が『国民に丁寧に説明する』と言いながら、交渉過程記録は墨塗りで、8400ページを超える関連文書の和訳も2400ページ分にすぎない。採決の環境が整ったとは、到底いえない」などと指摘している。(編集担当:森高龍二)