日本経済団体連合会の榊原定征会長はTPPについて「日中韓FTA、RCEPへとつなげ、最終的にFTAAPを目指すという大きな構想を推進していくべき」としたうえで「TPPはこの構想を進める契機となるものであり、TPPは絶対に必要」との考えを25日までの記者会見で強調した。安倍晋三総理の考えを後押しするものにもなっている。
榊原会長は「ドナルド・トランプ米国次期大統領は二国間協定を進める考えを示したが、複数国間の交渉で得られる結果と二国間の交渉で得られる結果はおのずと違ってくる」と指摘。
「TPPの場合は関税だけでなく、知的財産権や政府調達など広範な分野にわたり、質の高い包括的な協定となっている。こうした多国間協定には計り知れぬ価値があり、二国間協定では実現できないものだ」とTPPの意義をアピールした。
また「TPPはアジア太平洋地域の平和と安定に不可欠であり、日本にとっても、米国にとっても極めて重要な経済的枠組みだ」とし「TPPの重要性をトランプ次期大統領に理解していただき、TPPを支持してもらえるよう、政府には様々な形で努力してほしい。経済界としても関係方面に働きかけていく」と政府・経済界連携して、取り組んでいこうと要請した。(編集担当:森高龍二)