安倍晋三総理はTPPに対して次期米国大統領のドナルド・トランプ氏が大統領就任初日に脱退すると表明していることを受け、24日の参院TPP特別委員会で民進党の藤末健三議員に総理の今後の方針について質され「TPPの批准はRCEP(東アジア地域包括的経済連携)やFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)への道を閉ざすものではない」と答えた。
安倍総理は「2国間FTA(自由貿易協定)を進めないというものでもない」とし「世界を俯瞰(ふかん)しながら、TPPに対して日本の信念を見せることが重要だ」と今国会でのTPP承認と関連法案の成立を目指すことは、高いレベルでの自由貿易を実現するうえで大きい意義を持つとの認識を示し、理解を求めた。
また、藤末議員の質問に「EUとのEPA(経済連携協定)を進めており、日中韓でもFTA交渉を進めていきたい」とし「トランプ次期米大統領があのような声明を出したが、日米FTAよりも、まずはTPPについて腰を据えて協議をしていきたい」とTPPへ強い意志を滲ませた。(編集担当:森高龍二)