日本が国連安保理の常任理事国入りすることに内閣府の世論調査回答者の75.9%(賛成35.5%、どちらかといえば賛成40.4%)が常任国入りすることに賛意を示した。
国連では安保理機能強化と安保理における各地域の代表性を高めるために構成国数を増加する方向で議論が進んでいる。これに対して、日本が常任理事国入りすることへの賛否を聞いた。1804人から昨年10月に無作為抽出した18歳以上の男女から個別面談聴取により有効回答を得た。
それによると大都市では80.2%が常任理事国入りに賛成、小都市でも72・7%が賛成し、全体では75.9%となった。男女別では男性が84%、女性が68.7%。年齢別では40歳代が最も高く83.9%、30歳代、50歳代も83%台だった。常任理事国入りに反対するは10.4%だった。
賛成する理由では「世界における日本の地位からすると世界の平和構築のために積極的に参画していくべきだ」が最も多く28.4%。「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに重要な意思決定に加われないのはおかしい」とする回答が25.1%、「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」が23.4%と続いた。
一方、反対するとした人の理由では「安保理常任理事国になれば国連の軍事活動に積極的に参加しなければならなくなる」としたものが最も多く35.3%、「安保理常任理事国になると国連に対して、これまで以上の財政的負担を負わなければならなくなる」とした理由が22.5%、「安保理常任理事国にならなくとも経済・社会分野や環境問題などの非軍事的分野で十分な国際貢献を行っていける」としたのが15.5%と続いた。(編集担当:森高龍二)