【今週の振り返り】トランプ氏の正体みたりで167円下落した週

2017年01月14日 20:19

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当選後、安倍首相が真っ先にはせ参じたのに、大統領就任直前の初めての記者会見の場で、メキシコ、中国と並べられて日本も、トランプ政権の貿易政策〃仮想敵国〃認定。

 日経平均は11時台になるとドル円が少しだけ円安方向に動いたため、日経平均もTOPIXも小幅プラスに変わる。前引け寸前に日経平均はマイナスに落ちたが、TOPIXがプラスを維持したために日銀のETF買いが入るかどうか、微妙になった。

 昼休み中に為替のドル円が115円台半ばまで円高方向に大きく振れたため、後場は19400円を大きく割り込んで再開し、0時台のうちに19300円も下回りマイナス幅は200円を超える。TOPIXも1540まで下落する。SQ週の需給要因よりも円高へのストレートな反応で、自動車など輸出関連セクターが下落幅拡大。ドル安の背景にはトランプ次期大統領が何をツイートするか、11日の記者会見で何を言うかわからないという警戒心がある。2時に内閣府から発表された12月の消費動向調査で消費者態度指数は3ヵ月ぶりに前月比プラスになり、前月比+2.2ポイントの43.1。2020年五輪開催地が東京に決定した2013年9月以来3年3ヵ月ぶりの高水準。あれから東京都知事が2回も交代し、会場などさまざまな問題でこんなにスッタモンダすると誰が予想しただろう。2時台の平均株価は若干持ち直し、日経平均はおおむね19300円台には乗せるが軟調なままに大引け。大発会の大幅高後は3営業日続落した。この日は日銀のETF買いは入っていなかった。

 6日に日本経済新聞社が日経平均構成銘柄の入れ替えを発表。1月23日にミネベア<6479>との経営統合で上場廃止になるミツミ電機<6767>を除外し、代わりに大塚HD<4578>を24日から採用する。23日の大引け後に日経平均連動型投信やETFのリバランスが行われる。大塚HDは先回り買いを集めて8.73%高で昨年来高値更新。ミツミ電機は0.77%高、ミネベアは0.36%高。

 日経平均終値は152.89円安の19301.44円、TOPIX終値は-11.01の1542.31。売買高は18億株、売買代金は2兆5992億円。値上がり銘柄数は758、値下がり銘柄数は1131。プラスは医薬品、パルプ・紙、空運、その他製品の4業種。マイナスは29業種で、その下位は保険、電気・ガス、鉱業、銀行、その他金融、食料品など。上海総合指数は0.3%安。

 11日の日経平均は4営業日ぶりの反発。ヨーロッパ市場は小幅プラス。アメリカの卸売在庫は+1.0%で市場予測を0.1ポイント上回り、卸売売上高は+0.4%でプラス幅が前月比0.5%縮小。中小企業楽観指数は+7.4ポイント改善し105.8で、12年ぶりの高水準。NYダウは31ドル安で続落。原油先物価格が5週ぶりの安値でエネルギーセクターが売られ、トランプ次期大統領の記者会見待ち、週末から本格化する10~12月期の企業決算待ちの様子見も出た。しかしNASDAQは6営業日続伸、4営業日連続史上最高値更新とレッド・ホット(興奮状態)継続。S&P500はなんとプラスマイナス0.00の横ばい。6日のNYダウの2万ドルへあと37セントの「寸止め」といい、ウォール街で誰かがネタづくりに励む? 金は小幅高。GMが市場予測よりも上振れの通期業績見通しをコメントし、自社株買いの発表もあり大きく上げた。朝方の為替レートはドル円が115円台後半、ユーロ円が122円台前半。大阪夜間取引終値は19340円。CME先物清算値は19325円。

 日経平均始値は57円高の19358円。高値は11時21分の19402円。安値は9時10分の19325円。終値は63円高の19364円。SQ週の水曜日で元祖「鬼門」の日だが、為替の円高進行が止まって東京市場は反発スタート。しかし序盤、日経平均は振れながら高値を更新しても19400円台は回復できない。TOPIXは1550を回復。10時台までは19300円台後半で動いていたが、11時台になると116円にタッチしたドル円の円安進行に刺激され19400円を一時突破し高値更新。直前に急落したが69円高で前引け。TOPIXもプラスで1550台を維持し、日銀のETF買いの見込みはなくなった。

 このところ日銀買いが入らない後場は頼りないが、日経平均は前引けより少し下がった程度で再開。後場は19300円台後半の35円程度の値幅で動きが小さくなる。為替のドル円も116円をはさんだ小動きで、外は大寒波だがぬるま湯のような、けだるい昼下がり。2時に内閣府から11月の景気動向指数速報値が発表された。一致指数は前月比+1.6ポイントの115.1で3ヵ月連続のプラス。2年8ヵ月ぶりの水準。先行指数は+1.9ポイントの102.7で2ヵ月連続のプラス。景気の基調判断は「改善を示している」で据え置き。同時刻に日銀から11月の消費活動指数が発表された。名目は107.3で前月比横ばい。実質は103.8で前月比-0.3ポイントとパッとしなかった。直後、日銀の黒田総裁が安倍首相と会談するため首相官邸に向かったというニュースが入った。終盤も小動きのまま大引けになり、反発はしたが前日の半値戻しもできずじまい。TOPIXは1550台で終えた。日銀のETF買いの条件を満たさなくても、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、トヨタ<7203>、三大メガバンクなど大型主力銘柄の上昇に東芝<6502>も加わり、大発会以来の年明け2回目のプラスに貢献した。逆に新興市場は東証マザーズ指数も日経ジャスダック平均も安値引けになった。

 日経平均終値は63.23円高の19364.67円、TOPIX終値は+8.09の1550.40。売買高は19億株、売買代金は2兆1801億円。値上がり銘柄数は996、値下がり銘柄数は863。プラスは26業種で、その上位は鉄鋼、非鉄金属、銀行、鉱業、ガラス・土石、その他製品など。マイナスは7業種で、その下位は水産・農林、不動産、ゴム製品、食料品、小売、サービスなど。上海総合指数は0.78%安だった。

 12日の日経平均は大幅反落。トランプ次期大統領の当選後初の記者会見が予定通りに行われた。ほとんどの時間はロシアの問題、自身の事業の問題に費やされ、メディア批判を交えながら淡々と進んで経済政策の部分は少ない。「企業、雇用のアメリカ回帰」を強調しても減税、財政出動、為替への言及はほとんどなく、ウォール街にとっては期待はずれ。日本は貿易問題でメキシコや中国とともに「貿易不均衡国」とされ、トランプ政権の〃仮想敵国〃に晴れて仲間入り。OECDが発表した11月の景気先行指数は99.8で、2017年は世界的に成長が加速する見通しが出ていた。政権交代前に決着させようとVWは排ガス規制逃れ問題でアメリカ司法省と和解。ヨーロッパ市場は揃って上昇し、ロンドンFTSEは12営業日続伸だった。