12日の日経平均は大幅に5営業日続伸。9日のNYダウは142ドル高で週間全勝の5日続伸。5日連続で終値が過去最高を更新し、NASDAQもS&P500も過去最高値更新。ヨーロッパ市場は続伸し、原油先物も上昇。「トランプ・ラリー特急」は、ウォール街では週末要因も蹴散らし、いつ停まるか見当がつかない快走が続いている。ミシガン大学消費者態度指数速報値は市場予測を上回り1年11カ月ぶりの高水準。10月の卸売在庫は前月比-0.4%で速報値と同じ。卸売売上高は+1.4%で前月比で伸びも拡大した。NY時間の為替レートは、ドル円は2月以来の115円台に乗せて115円台前半、ユーロ円は121円台後半。メジャーSQを通過し3月限に変わった大阪先物夜間取引終値は19170円。CME先物清算値は19185円だった。12日朝方の為替レートはドル円が115円台前半、ユーロ円が121円台半ば。
日経平均始値は187円高の19183円。高値は9時47分の19280円。安値は0時39分の19054円。終値は158円高の19155円。取引開始前に日銀、政府発表の経済指標が2つ発表された。日銀の11月の国内企業物価指数は99.1で前月比+0.4%だが前年同月比では-2.2%で、市場予測とほぼ同じ。円ベースの輸出物価は前月比+3.1%でも前年同月比は-7.8%。輸入物価は前月比+5.4%でも前年同月比は-10.2%。デフレ脱却の道いまだ遠し。内閣府の10月の機械受注統計の設備投資受注額(船舶・電力を除く民需)は前月比+4.1%で3ヵ月ぶりのプラスになり市場予測を上回った。しかし製造業は-1.4%で3ヵ月連続減少し、決して喜べない。非製造業は+4.6%。基調判断は「持ち直しの動きに足踏みがみられる」で据え置き。
ウィーンで開かれていたOPECと、ロシアやメキシコなど非OPEC諸国との協議は10日、非加盟国の日量55.8万バレルの協調減産で合意した。そのためWTIの原油先物価格は時間外取引で一時54ドル台まで一気に上昇した。日経平均は19100円台後半で始まり、すぐ19200円台に乗せ9時台は19280円まで上昇する。今年の1月、2月、原油先物価格が30ドルを割り込むと日経平均は先物主導でボロボロ下落したが、朝方に起きたのはその真逆の反応。為替のドル円も115円台半ばまで円安が進行した。その後、10時台は19200円台前半を保っていたが、ドル円が円高方向に反転して11時台には19100円台に下落。前引けは19142円だった。
為替のドル円が115円台前半まで円高が進み、後場は再開直後に19100円を割り込む。TOPIXはマイナスに。1時までに日経平均は19100円台、TOPIXはプラスに戻る。1時台は19100円、前営業日の水準から徐々に上げていく。1時30分に発表された10月の第三次産業活動指数は前月比+0.2%の104.1。市場予測の+0.4%より悪かった。日経平均は2時までに19100円台後半に上昇。2時すぎに発表された「今年の漢字」は「金」。2時台は19200円にタッチできそうでできず、結局19100円台半ばまで下げて大引け。それでも5営業日続伸。昨年の大納会(12月30日)の終値19033.71円も、その日のザラ場高値19113.18円も上回り「年間騰落完全プラス」達成。大納会がこの水準以上で終わって2012年以来5年連続のプラスになれるか?
日経平均終値は158.66円高の19155.03円、TOPIX終値は+6.07の1531.43。売買高は29億株、売買代金は3兆3144億円で3営業日連続の3兆円超え。値上がり銘柄数は1119、値下がり銘柄数は773。プラスは19業種で、その上位は食料品、水産・農林、サービス、小売、医薬品、陸運など。マイナスは14業種で、その下位は海運、証券、鉄鋼、銀行、金属製品、非鉄金属など。上海総合指数は2.47%の大幅安で翌日に不安を残した。
13日の日経平均は6営業日続伸。期限がきてECBが支援を打ち切りそうなモンテ・ディ・パスキ・デ・シエナ銀行にイタリア政府が公的資金注入を検討というニュースが流れたが、ヨーロッパ株は反落。原油先物価格は一時54ドル台まで上がったが終値は52ドル台。それでも3営業日続伸。トランプ次期大統領が次期戦闘機「F-35」に「高すぎる」と注文をつけてロッキード・マーチン株が大幅下落。金融セクターも反落。週明けのNYダウは上げ幅を縮小しても終値39ドル高で6営業日続伸したが、NASDAQ、S&P500は7営業日ぶりに反落した。FOMCを前にアメリカの長期金利が2014年9月以来の2.52%に上昇し、ロンドン時間にドル円は一時116円台をつけたが、その後はドル安に転じて朝方の為替レートはドル円が114円台後半、ユーロ円が122円台前半。CME先物清算値は19065円。大阪夜間取引終値は19040円。
日経平均始値は34円安の19120円。高値は3時00分の19253円。安値は9時6分の19060円。終値は95円高の19250円。原油価格がピークアウトし為替もドル高からドル安に変わり、朝方も円高進行。海外株式や為替の流れは逆方向に変わったが、日経平均はTOPIXとともにマイナスながら19100円台で始まり、序盤は19000円の大台を維持する底堅い展開。簡単には崩れない。為替が反転して円安方向に振れ115円台を回復すると、10時までに日経平均もTOPIXもプラスにタッチ。10時台前半は値を下げ、上海市場はマイナスで始まっても、10時台後半はプラスに再び浮上。でも11時台はまたマイナスになるせわしない展開。11時に中国の11月の経済指標が相次いで発表された。工業生産高は+6.2%で市場予測を上回り、11日が「独身の日」だった小売売上高は+10.8%、1~11月の固定資産投資は+8.3%と心配なし。ドル円は115円台前半で安定。マイナスになっても19100円台は維持し前引けは19125円。29円安でTOPIXもマイナスになり、微妙ながら日銀のETF買いの条件を一応満たした。
トランプ次期大統領の当選後初の15日の記者会見は延期になった。為替のドル円は115円台を維持しても後場は10円ほど安く再開する。それでも19100円は割り込まず、すぐ反発し0時台のうちにプラスに浮上。1時台はさらに上値追いして高値を更新し、19200円に接近する。為替レートは動いていないので日銀買いの効果か? それとも押し目待ちの発動か? 1時台後半に19200円を突破。2時台には為替の円安もスイッチが入ってさらに上値追いし、終盤も勢いが衰えず大引け直前に高値をつけ、19250円で終了し6日続伸。4営業日連続の年初来高値更新。TOPIXは高値引けした。この日、5日以来6営業日ぶりに、12月で3回目の日銀のETF買い742億円が入っていた。