特殊法人トップに次々、元官僚と参院予算委で

2017年01月31日 07:52

 民進党の蓮舫代表は30日の参院予算委員会で、安倍内閣になってから国が100%出資あるいは筆頭株主になっている特殊法人のトップ、独立行政法人の理事長などに官僚が次々再就職している、と提起し、懸念を示した。

 蓮舫代表は例として、日本政策金融公庫総裁に元財務相財務事務次官、商工中金社長に2代続けて元経済産業省の事務次官、首都高速道路株式会社社長に元国交省道路局長、新関西国際空港社長に元国交省事務次官、JT(日本たばこ産業)会長に元財務省事務次官、都市再生機構UR理事長に元国交省事務次官をあげ、これらは天下りではないのか、と追及した。

 麻生太郎財務大臣は日本政策金融公庫については「業務の継続性もあって、財務事務次官が最適であるとの話が合ったので、判断され、就任されたと聞いている。JTにおいても人格、識見など幅広い観点から総合的に(JT側が)判断されたもので、人物本位に適材適所の人事だったと思う」と答え、会社や組織が継続性を考えたものだと強調した。

 蓮舫代表は「特殊法人は市場競争にさらされず倒産しない。経営の非効率・官僚の天下りが随分長く問題視され、与野党ともに改革を進めてきた経緯がある。それが今や官僚が次々天下り、再就職している。問題ないと言えるのか」と質した。山本幸三行革担当大臣は「政府の再就職等監視委員会でしっかりチェックしていく」と答えた。(編集担当:森高龍二)