海外の経済指標、イベントは10日にアメリカの経済指標が集中している。7日の貿易収支と10日のミシガン大学消費者マインド指数は見逃せない指標。
7日にはアメリカの12月の貿易収支、消費者信用残高、10日には中国の1月の貿易収支、アメリカの12月の卸売売上高、卸売在庫、1月の財政収支、輸入物価、2月のミシガン大学消費者マインド指数が、それぞれ発表される。
前週は日米英だったが、今週も中央銀行イベントが多く、7日にオーストラリア、8日はインドとタイ、9日はニュージーランドとメキシコで政策金利が発表される。8~10日にインドの首都ニューデリーでIoT見本市「インターネット・オブ・シングス・インディア・エクスポ2017」が開催される。9~20日にアメリカのシカゴで「シカゴ自動車ショー」が開催される。
アメリカの主要企業の決算発表は終盤を迎える。6日はシスコ、FMC、7日はエマソン・エレクトリック、バルカン・マテリアルズ、GM、ウォルト・ディズニー、ADM、ギリアド・サイエンシズ、モンデリーズ、8日はタイムワーナー、プルデンシャル、9日はコカ・コーラ、ケロッグ、ヤム・ブランズ、エクスペディア、エヌビディア、ニールセン、10日はエーオンが発表する予定。
前週末3日の終値は18918.20円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、主要な移動平均は25日線と5日線の2本が上に、75日線と200日線の2本が下にある。25日移動平均は19173円で255円上、5日移動平均は19078円で160円上、75日移動平均は18429円で489円下、200日移動平均は17222円で1696円下にある。
日足一目均衡表の「雲」は前週の2月1日の前場に、昨年11月10日、つまり日本時間でトランプ氏の大統領当選の翌日以来の「雲タッチ」を喫し、翌2日には陰線が雲に深く突き刺さった。2ヵ月半以上、株価が雲の上の青空を悠々飛び続けた「トランプ・ラリー」相場の終わりを告げるような出来事だった。3日は終値18918円でローソク足が雲の中に首を突っ込んだような形で終わっており、雲の位置は17852~19084円で、その厚さは1232円もあった。
今週、雲の上限は6日が19082円、7~9日が19100円、10日が19111円と徐々に上昇する。来週末の18日には19135円のピークに達する。雲の下限は6~9日は17852円、10日は17863円で、1200円を超える厚さがずっと続く。その先は、雲の上限が少し凹みながらも3月まで19000円台をずっとキープし、3月に入ると今度は下限のほうが切り上がり、雲の厚みはどんどん薄くなっていく。
ボリンジャーバンドでは、3日終値18918円は25日移動平均-2σの18718円と-1σの18945円の間にある。金曜日は4週続いた「ニュートラル・ゾーン」から下に離れたが、-1σとの距離は27円しかなく、-2σは200円下にある。上に動きやすく、下への動きは限定されるような位置だが、限定されると言ってもそれほど強い縛りではない。ちなみに+1σは482円上にある。
オシレーター系指標は、「売られすぎ」シグナルが1個だけ点灯している。29.92のストキャスティクス(9日・Fast/%D)で、売られすぎ基準の30をほんのわずか下回った。ただしこの指標は前々週末は「買われすぎ」、その前は「売られすぎ」と、数値が派手に動く傾向がある。その他の指標は、RCI(順位相関指数)は+1.4、25日騰落レシオは100に届かず95.4、ボリュームレシオは59.5、サイコロジカルラインは7勝5敗で58.3%で、この4本は前々週末と比べて数値があまり動いていない。25日移動平均乖離率は-1.3%でマイナスに転換し、RSI(相対力指数)は46.3だった。
1月27日時点の需給データは、信用買い残は1月20日時点から202億円増の2兆2157億円で4週連続の増加。信用倍率(貸借倍率)は2.40倍で変わらず。信用評価損益率は-8.30から-7.21へ3週ぶりの改善。裁定買い残は95億円減の1兆6470億円で2週ぶりに減少した。1月23~27日の投資主体別株式売買動向は、外国人は2066億円の2週連続の売り越し、個人は1317億円の3週ぶりの売り越し、信託銀行は637億円の2週連続の買い越し。25日のNYダウ初の2万ドル超えのお祭り気分が感染し、東京市場も後半3連騰して329円高だった週。ついこのあいだだが、遠い昔の出来事のように思えてくる。