SNSや恋愛でつながりのあるシニアは身体や心の健康を保つための意識が高いと判明

2017年03月05日 20:03

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国立社会保障・人口問題研究所による人口動態の将来推計から、2025年には世帯主65歳以上の世帯において、「単身世帯」が「夫婦のみ世帯」の世帯数を抜くと予測されており、単身世帯の増加による影響が懸念されている。

 国立社会保障・人口問題研究所による人口動態の将来推計から、2025年には世帯主65歳以上の世帯において、「単身世帯」が「夫婦のみ世帯」の世帯数を抜くと予測されており、単身世帯の増加による影響が懸念されている。こうしたなか、メディカルライフ研究所は、オリジナル生活者調査の「Medical Canvass2014」と、健康行動研究会の「2015“健康行動”共同調査(以下、健康行動調査)」に基づいて、シニアの健康意識と行動に関する分析を実施した。

 単身世帯のシニアは夫婦同居世帯のシニアよりも「健康的な質の高い生活がしたい」という意識が低いとの結果が出ており、「日頃から健康に気を使っている」健康意識の高いシニアは親しい同性の友人・知人が6人以上、あるいは親しい異性の友人・知人が3人以上いる割合がシニア全体の平均よりも高いことがわかっている。また、健康意識の高いシニアは、催し物などへの参加にも積極的でスポーツ仲間がいる、あるいは夫婦共通の友人がいたり人から相談をうけることが多かったりといった特徴も抽出された。

 さらに同研究所では、「恋愛感情あり」と答えたシニア(34%)と、「SNS活用あり」と答えたシニア(30%)を「つながりシニア」と呼び、「非つながりシニア」と比較して健康意識の高さを表す信念や行動について分析している。 つながりシニアは、「自分らしいライフスタイル」、「いろいろなことに興味を持ったり感動する心を持つ」、「自分が打ち込めることを持つ」、「いつまでもやりたいことができるよう、精神や肉体を良好に保つ」、「若々しくいる」、「魅力的な外見でいる」といった項目でそれぞれ非つながりシニアよりも意識が高かった。

 シニアの健康意識を高めるためにも人とのつながりが重要な意味を持つことが明らかになったが、リアルなコミュニティでのつながりだけではなく、SNSでのつながりが有効なことが示されたのは興味深い。これまでも地方自治体が中心となって地域でのコミュニティやボランティア組織が立ち上げられ、さまざまなかたちでシニアの社会参加促進対策が実施されている。これらに加えて、より手軽で非活動時間にもつながれるSNSの活用をうまく進めることでさらなる効果が期待できる。(編集担当:久保田雄城)