子どもの歯磨き中の喉突き事故に注意 6歳以下で多く発生

2017年03月12日 12:44

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消費者庁は、子どもが歯磨き中に歯ブラシで喉を突いてしまう事故が増えているとして、注意喚起した

 消費者庁は、子どもが歯磨き中に歯ブラシで喉を突いてしまう事故が増えているとして、注意喚起を出した。主に歯ブラシをくわえたまま歩いて転倒した際に起きているといい、2010~2016年までの6年間で139件の事故が報告されている。また、6歳以下の年齢で多発している。

 虫歯の予防や口の中の清潔を保つために、欠かせない歯磨き。大切な生活習慣だけに、早くから子どもに行なわせている親も多い。しかし、子ども自身に歯磨きを行なわせる際には、十分な注意が必要だ。歯ブラシの先は丸くなっていたり柔らかなブラシになっているので「口の中を傷つける心配はない」と思われがちだが、口の中に入れたまま転ぶなどすると、柔らかい粘膜に刺さってしまう危険がある。

 歯磨き中の歯ブラシによる事故は1~3歳で多発している。また、6歳頃まで報告がみられる。年齢別に見ると、1歳が最も多く64件、次いで2歳で42件、3歳で17件となっている。4歳は8件、5歳は4件、6歳は3件と、年齢が上がるに連れて減少してはいるが、十分な注意が必要だ。なお、ケガの原因は1位が転倒(91件)、2位がソファなどからの転落(19件)、3位が人や物にぶつかるなどした衝撃(14件)、4位がその他や不明(15件)となっている。

 具体的な事故例は、以下のようなものだ。

 「ブラシをくわえてソファに座っていたが、前のめりに転落し歯ブラシが刺さった。親が抜いて歯科医院へ連れて行ったが、その後に発熱と首の腫れが起きたため、再受診。蜂窩織炎(ほうかしきえん)と診断されて入院。(1歳)」

 「歯ブラシをくわえて走っていたところ、転倒。歯ブラシを喉に突き刺して口の奥が傷つき、出血した。血は自然に止まったが、発熱し、元気がないため救急外来を受診。喉に血腫・膿瘍(けっしゅ・のうしゅ)の疑いなどがあり、8日間入院した。(4歳)」

 このような事故を防止するためには、子どもの歯磨き中に目を離さないことだ。また、立たせるのではなく、床に座らせると良い。ソファや椅子に座らせても転落のおそれがあり、歯ブラシをくわえたり持ったままで歩き回ると、転倒によるケガの危険が高まるためだ。 最近は「喉付き防止カバー」などの安全対策がほどこされた、子ども用歯ブラシも登場している。こういった商品を使わせて、細かい仕上げは大人が行なうようにすれば、さらに安全性が高まる。(編集担当:久保田雄城)