稲田防衛相「職務にまい進」籠池氏と10年疎遠

2017年03月16日 07:40

稲田朋美防衛大臣は15日の参議院予算委員会で民進党の杉尾秀哉議員から「防衛大臣として不適格だと思う。自ら身を引くべきだと思うが」と問われ『誠実に答弁に心掛け、防衛大臣として誠心誠意職務にまい進してまいりたいと考えている』と辞任の考えは全くない旨を鮮明にした。

この日、杉尾議員は「稲田防衛大臣が学校法人森友学園の顧問弁護士になったこともないし、何らかの法律相談を受けたこともないと何度も繰り返し国会で答弁してきた」とし「これらは全て虚偽答弁だったという理解で良いか」と質した。

 稲田防衛大臣は「自身の記憶に基づいてこれまで答弁してきた。しかし、13年前の抵当権抹消裁判での裁判所の出廷記録が(新聞で)掲載されたことを受けて、確認すると夫の代わりに出廷したことを確認した。この点は訂正し、お詫び申し上げたい。私は自らの記憶に基づいて答弁したもので、虚偽答弁の認識はない。今後とも、誠心誠意職務にあたっていきたい」と答えた。

 また、森友学園の籠池泰典氏とは何年前からのお付き合いなのかとの問いには「籠池氏は保守的な活動をされていたし、私も保守的な活動をしていたので、そうした際に面識を得たのではないかなと思う」と述べた。

 次に、杉尾議員は、TBS系のニュース23で、森友学園運営の幼稚園の修了式があり、そこでのインタビューで、籠池夫人は「稲田朋美大臣が国会で籠池さんは知らんと言ったのは、ちょっと、頭にきたんです。国会議員が国会でウソをついて、どうやって防衛大臣が国を守れるんですか。2年前に会議が自民党であった時に(稲田大臣は)居ましたよ。私は、あの人嫌いだから話してないけど、園長(籠池氏)は(稲田大臣と)話していましたよ、と言っていた。籠池氏は他のインタビューでも、2年前に会ったと言っている。事実を認めないのか」と追及。

 稲田防衛大臣は「今(籠池夫人の発言を)読み上げて頂きました。奥様らしいなと思います。申し訳ないと思いますが、籠池氏とはここ10年来、疎遠にしている。指摘の件は多数の方々が参加する業界会合や政策会合、講演会の場などで、自民党の会合にお見えになったのかもしれませんが、自身の記憶に基づくと、会ったという認識はありません」と否定した。(編集担当:森高龍二)