領土交渉 公開論争のようになるの好ましくない

2012年03月12日 11:00

 玄葉光一郎外務大臣は9日の記者会見で、北方領土問題について「精力的に交渉していきたいと考えるが、領土交渉の中身について公開論争のような形になるのは、私は好ましくないと思っている」と語り、静かな環境の下で交渉にあたっていきたいとの考えを述べた。

 玄葉外務大臣は5月7日に大統領に就任するプーチン首相が北方領土の帰属問題解決に「意欲があるというように思う」とし、「意欲があるというように期待もしている」と述べた。

 その上で「あらゆる分野で協力を深めていく流れの中で北方4島の帰属の問題というものを解決していく」とした。また「日本の立場は日本の立場として明確になっている」とも述べた。

 歯舞、色丹、国後、択捉の面積は5036平方キロメートル。野田佳彦総理は8日の衆議院予算委員会で「2島返還で半分だから良いというわけでない。返還される2島(歯舞、色丹)の面積は4島の7%で、93%が還ってこないのは引き分けにならない」と語り、「プーチン次期大統領が2島返還以上のことを考えているのかどうか、それ以上のことは真意としてわからない」とし、今後予定される両首脳の会談に注目が集まる。(編集担当:福角忠夫)