新開発の2.5直列5気筒エンジンは最高出力400psを発揮、TTシリーズ史上最速モデルにとなった新型「Audi TT RS Coupe //TT RS Roadster」、価格はクーペが962万円、ロードスターが978万円
アウディ・ジャパンは、AUDIブランドのプレミアムコンパクトスポーツカーAudi TTシリーズのトップモデル「Audi TT RS Coupe/TT RS Roadster」を6年ぶりにフルモデルチェンジし、受注を開始。5月中旬から全国のAudi Sport店(25店舗)を通じて発売する。
Audi TT RS Coupe/TT RS Roadsterは、Audi R8やAudi RS 6など、アウディのハイエンドスポーツモデル開発を手がけるAudi Sport GmbHが開発したAudi TTシリーズのトップモデルだ。
新開発となるオールアルミ製直列5気筒TFSIガソリン直噴ターボエンジンは、従来型に比べて26kgの軽量化を実現。新たなターボチャージャーを備え、先代モデルに比べて最高出力は60ps向上し400psとし、最大トルクは30Nm高められ480Nmを発生する。
この高性能スポーツエンジンに7速Sトロニックトランスミッションとクワトロフルタイム4WDシステムを組み合わせ、路面状況を問わず大パワーを余さず確実に路面へ伝達し、優れたトラクション性能と高速安定性、操縦安定性を実現した。
0-100km/h加速タイムは3.7秒(Roadster3.9秒)と、歴代TT最速となった。また環境性能も高められており、燃費は11.7km/リッター(JC08 モード)を達成した。
エクステリアは、ハニカムメッシュのシングルフレームや専用のフロントバンパー、固定式リヤスポイラーなどを装備。アウディの量産モデルとしては初めて、テールライトにOLED(有機発光ダイオード)をオプション設定した。
インテリアはインスツルメントパネルに設置された12.3インチのTFTディスプレイに、スピードメーターやタコメーターだけでなく、ナビゲーションシステムをはじめとする多彩な情報を表示できるアウディ・バーチャルコックピットを標準装備する。
新型Audi TT RSのクワトロシステムは、コンパクトかつ軽量な電子油圧制御式の多板クラッチをプロペラシャフトの後部に配置し、前後重量配分を最適化した。これをTT RSとしては初めてアウディドライブセレクト(comfort、auto、dynamic、individualの4つの走行モードが選択可能)と協調制御させて先代モデルよりも緻密な制御を行なう。
コーナリング時には狙い通りのラインをトレースするようトルク配分を調整し、ドリフト状態になった場合でもESC(エレクトロニックスタビライゼーションコントロール)が内輪のブレーキを調整する。また、ボタン操作により、ESCを完全にキャンセルすることも可能だ。舵角が大きくなるほどレシオが速くなるプログレッシブステアリングは、RS専用のスポーティなチューニングが施された。また、電子制御可変ダンパーでのアウディマグネティックライドを標準装備、アウディドライブセレクトを介して減衰特性を変化させることができる。
新型Audi TT RS は、Coupe / Roadsterのいずれも5アームポリゴンデザインの19インチホイールと245/35R19タイヤを標準装備する。価格はクーペが962万円、ロードスターが978万円だ。
アウディは、新型アウディTT RSの発売に合わせて、TT RSに搭載する直列5気筒ターボエンジンと同じ2.5TFSIエンジンとクワトロフルタイム4WDシステムを採用した本格スポーツセダン、「Audi RS 3 Sedan」の発売を決定した。Audi RS 3 Sedanの希望小売価格(消費税込み)は785万円で、発売は7月上旬開始予定だ。この高性能セダンの詳報は別途行なう予定。(編集担当:吉田恒)