「ジュネーブ・モーターショー」で、新型「Audi RS3 Sportback」を発表

2017年03月04日 10:17

Audi RS 3 Sportback

Audi A3から25mmローダウンしたサスペンション、20mm拡大したトレッドなどで、Audi RS3 Sportbackは、卓越した運動性能と優れた安定性を両立させた

 3月7日に開幕する「ジュネーブ・モーターショー2017」で、アウディが新型「AudiRS3 Sportback」を、発売に先駆けて世界初公開する。2011年の発売以来、Audi RS 3 Sportbackは市場で大きな成功を収めた。今回、さらにパワーアップした5気筒エンジンを得て、パフォーマンスの面でもクラスの頂点に立った新型Audi RS3 Sportbackデビューである。

 新型Audi RS3 Sportbackの高性能を支えるのは、量産車としては世界一パワフルな5気筒エンジン「2.5 TFSI」だ。このエンジンは、先代ユニットより33hp高い294kW(400hp)のパワーを発生。一方、アルミ合金製のクランクケースの採用などにより、重量を26kg削減した。最大トルクは480Nmを1700rpmという低回転から発生し、5850rpmまで維持する。この太いトルクによってAudi RS3 Sportbackは0-100kmをわずか4.1秒で加速させる。電子制御により通常250km/hに制限されている最高速度は、オプションで280km/hまで引き上げることが可能だ。

 2.5 TFSIエンジンの強大なパワーは、組み合わせる7速Sトロニックとクワトロフルタイム4輪駆動システムを介して路面に伝える。電子制御油圧式の多板クラッチが前後のアクスルに、トルクを可変配分。スポーティに走れば走るほど、リヤアクスルに伝えられる駆動トルクの割合が大きくなるシステムだ。クワトロシステム制御は、Audi RS3 Sportbackに標準装備されたアウディドライブセレクトに統合されている。ドライバーは、アウディドライブセレクトに設定されたComfort、Auto、Dynamicモードを選ぶことで、好みに合わせた特性を得ることができる。

 Audi RS3 Sportbackのハンドリングは、ホイールセレクティブトルクコントロール付きエレクトロニック・スタビライゼーション コントロール(ESC)とRS用に特別にチューンされたスポーツモードにより完璧にバランスしているという。

 ベーシックなAudi A3から25mmローダウンしたタイトなサスペンション設定などにより、Audi RS3 Sportbackは、卓越した運動性能と優れた安定性を両立させることに成功した。ベーシックなAudi A3 Sportbackと比べると、前輪のトレッドは20mm拡大。それに伴いフロントフェンダーがボリュームアップし、ボディ幅が拡大した。19インチの鋳造ホイールと235/35R19サイズのタイヤを標準装備し、ブレーキは310mm径のディスクを備える。オプションでカーボンファイバーセラミック製のディスクをフロントに装着することも可能だ。リアブレーキは310mm径のブレーキディスクが採用された。

 Audi RS3 Sportbackには、ブラックレザーのスポーツシートが標準装備となる。オプションで運転席および助手席に、サイドサポートをより強めてヘッドレストを一体型にしたRSスポーツシートを注文することも可能だ。

 RS専用スポーツレザーステアリングホイールは、リムの底部がフラットで、インフォテイメントシステムを操作するためのスイッチ類が設置される。

 Audi RS3 Sportbackの注文受付は、2017年4月からヨーロッパ地域において開始され、発売は2017年8月となる。Audi RS3 Sportbackのベースプライスは5万4600ユーロだ。(編集担当:吉田恒)