リージャス・グループの調査によると、「社外で仕事をする」と回答した人は55%だった。一方、フルで在宅勤務を行っている人は8%で、社外で仕事をする人の多くは、出張先や自宅に仕事を持ち帰っているという背景があると考えられる。
在宅勤務などの働き方改革が進み、「ノマドワーカー」という言葉も浸透してきた昨今。世界100カ国でレンタルオフィスを供給しているリージャス・グループが働き方に関する動向を調査。日本では900人以上のビジネスパーソンを対象に聞き取り調査が行われた。
調査によると、「週の半分以上は勤務先のオフィスの外で働いている」と回答した人が55%にのぼることがわかった。テレワークが浸透してきた結果だとしている。更に、テレワークを行っている場所はどこかという質問に対して、「在宅勤務を行っている」と回答した人は32%であった。家で仕事をしている人は多いが、1週間フルで「在宅勤務」を行っている人は8%のみであった。また、70%の人が「出張や会議で外出先に居るときに、生産性を維持するためにテレワークを行っている」と回答。
同社はテレワークという考え方は浸透してきたものの、それが「会社のオフィスではなく自宅で仕事をする」という、完全な在宅勤務という意味ではなく、出張などの空き時間に外出先で仕事をしたり、家に仕事を持ち帰って仕事をしたりしているケースが多いと分析。また、ビジネスパーソンは2~3時間ほど、どこかに立ち寄って生産的に働ける場所を求めていることがわかった。
在宅勤務を導入する企業は増加してきたものの、それでも1週間フルで在宅勤務を行っている人は1割にも満たない。会社外で仕事をする人は半数以上という結果が出たが、あくまで一時的なもの。仕事の持ち帰りであって、「忙しいから社外で仕事をせざるを得ない」という印象がある。理想とされる「場所にとらわれない働き方」とは少し異なっているようにも思われる。
在宅勤務を導入する企業が増えている中で、コミュニケーションが疎かになったり、評価がしづらくなったりという影響を考えて、導入に躊躇している企業も少なくないだろう。今後、在宅勤務の比率がどう変わっていくのか、注目したい(編集担当:久保田雄城)