民進党の山井和則国対委員長は28日の記者会見で、政府・与党が創設をめざす「テロ等準備罪(共謀罪)」について「誰かの生活や誰かの命を守るために市民が戦わねばならないとき、あるいは民主主義を守るためにマスコミが政権と戦わねばならないときがやっぱりある」と指摘したうえで「今の共謀罪は物言う市民、物言うマスコミを委縮させる。その意味でも断固阻止していきたい」と時の政府の解釈による恣意的運用の危険がある中で、共謀罪の創設法案は廃案にしなければならないと強調した。
また、日本共産党の機関紙赤旗は28日の電子版で、メディアで活動するジャーナリストや制作者、作家らが27日、国会内で記者会見を開き、「私たちは『共謀罪』法案に大反対です」と題した声明文を発表した、と報じた。
この中のひとり、毎日新聞特別編集委員の岸井成格(しげただ)氏の指摘として「国会審議を聞けば聞くほど、法案はテロ対策とは無縁だ。特定秘密保護法や集団的自衛権、安保法制からの一連の流れは、安倍政権のアメリカとの一体化とすべて連動している」とする発言を報じた。
またジャーナリストの田原総一朗氏の話として「戦争を知る最後の世代として、治安維持法を思い出す。体を張って反対しなければならない」。ジャーナリストの鳥越俊太郎氏も「戦前、作家の小林多喜二は犯罪行為をしていないのに治安維持法で勾留され、拷問で亡くなった。共謀罪は戦後最悪の国民に対する挑戦だ」と悪法であること、民主主義にとって危険な法案であることを強く訴えている旨を報じた。(編集担当:森高龍二)