GWは早くも夏日の兆し。今年の猛暑は、窓とカーテンで賢く乗り切る

2017年04月29日 11:16

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5月もゴールデンウィークのあたりから25℃を超える夏日があると予想されており、初夏を通り越して、すぐにでも半袖の季節が訪れそうな雰囲気だ

 毎年この時期になると、ネットなどでは、夏の気温についての話題が多くなってくる。今年の夏はどうだろうか?

 今年はエルニーニョやラニーニャの影響もないといわれているものの、2月25日に気象庁が発表した暖候期予報によると、全国的に平年よりも暑くなる確率が50%以上となっており、猛暑となる可能性が高そうだ。5月もゴールデンウィークのあたりから25℃を超える夏日があると予想されており、初夏を通り越して、すぐにでも半袖の季節が訪れそうな雰囲気だ。幸いなことに、降水量は平年並みが予想されていることから、水不足に悩むことはなさそうだが、早いうちから暑さ対策を考えておいた方がいいかもしれない。

 近年は省エネ志向の高まりなどから、節電をしながら暑さをしのぐ方策が注目され、関連する商品なども売り上げを伸ばしている。一般家庭ですぐにでも導入できる簡単なものでいえば、遮光カーテンなどがある。

 夏の晴れた日に帰宅すると、部屋が蒸し風呂のようになっている経験を持つ人は珍しくないだろう。しかし、熱を遮断して部屋の温度をコントロールする遮光カーテンを使用することで、室内の温度上昇を抑制することができる。もちろん、在宅中でもエアコンの使用を控えることができるので、節電効果も高い。また、多くの遮熱カーテンが紫外線を遮断する効果も備えているので、室内の壁や床、畳や家具、インテリアなどを日焼けによる褪色から守る働きも期待できる。さらに、夏場だけでなく、冬の暖房効率も上がるので年間を通じて利用でき、光熱費削減に力を発揮するので、愛用者も増えているようだ。

 ただし、1級遮光カーテンになると、遮光率は99.99%以上。室内は昼間でも暗室のようになってしまう。また遮光カーテンは、通常のものよりもデザイン性で見劣りしてしまうものも多いようだ。

 そこで最近、需要を伸ばしているのが、窓用フィルムだ。

 窓用フィルムといえば、自動車の窓に貼る遮光フィルムを思い浮かべる人も多いと思うが、建築用のフィルムも、一般家庭やオフィスなどで取り入れられることが増えてきている。

 むしろ、世界的には自動車用の窓フィルムは頭打ちと考えられており、業界全体では建築用の窓フィルムに注力している傾向がある。

 世界の窓フィルム市場で最大のシェアを誇るSolutia社をはじめ、2位の3M、Bekaertなど多数の大手企業が参入しており、日本企業でも住友スリーエムやリンテックなどが知られている。

 市場で今、注目の企業としては、遮熱と断熱の双方に効果がある窓用省エネフィルム「PENJEREX(ペンジェレックス)PX-7000A」を展開する、液晶用光学フィルムメーカーの日東電工や、大阪市東淀川区にある化合成品・室内装飾のメーカー・アイケーシーなどがある。また、住友理工は国内トップシェアを誇る自動車用防振ゴム・ホースなどで知られる企業だが、2010年から特殊な透明ナノハイブリッド多層膜を素材にした窓用フィルム「リフレシャイン」の販売を開始し、主に商業施設や病院、オフィスビルなどを中心に展開してきた。今夏に向けて、ガラス飛散防止機能、遮熱・断熱性能、節電効果、紫外線カット機能などを維持しつつ、フィルム構造の見直しで低価格化を実現した新製品「リフレシャインTW36」を発売し、窓用フィルム市場への意欲を覗かせている。

 夏の暑さは過ごしにくいだけでなく、健康や仕事にも大きく影響する。かといって、エアコンの使い過ぎも、身体にも環境にも良くない。家庭でもオフィスでも、遮光カーテンや窓用フィルムを賢く使って、今年の猛暑を快適に乗り切りたいものだ。(編集担当:藤原伊織)