安保法制運用で違憲状態が既成事実にと危惧

2017年05月05日 07:24

 日本弁護士連合会の中本和洋会長は憲法施行70年を迎え「集団的自衛権行使を可能とするなど憲法違反の安保法制が施行されて1年の間に、安保法制の運用が進められ、違憲状態が既成事実にされようとしている」と違憲状態にあることを改めて提起する会長談話を3日、発表した。

 中本会長は「日本を取り巻く国際環境が変化しつつある今日、改めて、日本国憲法の恒久平和主義の下、70年の間に一度も戦争の惨禍に見舞われることなく、平和国家として歩んできたことを確認するとともに、国際紛争を外交努力で解決することにより平和と自由を守ることが求められている」と呼びかけている。

 また「日本弁護士連合会は日本国憲法施行から70年目の憲法記念日を迎え、個人の自由・権利を保障するために『憲法により国家権力を制限する』という立憲主義を基本理念とし、日本国憲法の基本原理(『基本的人権の尊重』『恒久平和主義』『国民主権』)を尊重し、立憲主義を堅持する立場から、日本国憲法の果たしてきた役割と意義を国民と共有するとともに、平和と自由を守るために、たゆまぬ努力を続けることを誓う」と決意を表明している。(編集担当:森高龍二)