政治とカネの問題に歯止めを 全国会議員の政治資金情報をデータベース化し公開

2017年05月06日 16:15

画・政治とカネの問題に歯止めを 全国会議員の政治資金情報をデータベース化し公開

有識者でつくる任意団体「政治と国民を近づける会」では、Webサイト「ラポール・ジャパン」で2015年度の政治資金収支報告書のデータを公開した

 依然後を絶たない、『政治とカネの問題』。有識者でつくる任意団体「政治と国民を近づける会」では、4月28日に、インターネットで政治資金情報の検索・閲覧ができるWebサイト「ラポール・ジャパン」で2015年度の政治資金収支報告書を公開した。

 同サイトでは2016年11月に公開された2000もの国会議員関係政治団体の15年度政治資金収支報告書をデータベース化。誰もが閲覧できることで、政治資金の透明性を確保し、政治家のコンプライアンスと有権者のリテラシーを向上。政治資金問題の防止を目的としている。

 トップページには「政治資金収支報告書検索」という検索欄があり、議員名や政治団体を入力すると、該当する議員の収支報告書を見ることができる。収入と支出が円グラフで表され、摘要ごとに色分けされていて見やすい。グラフの上にマウスカーソルを合わせると、摘要ごとの金額も表示される。収支は総額と、政治団体ごとで閲覧することができる。例えば安倍首相の場合は「晋和会」「自由民主党山口県第四選挙区支部」など、6つの政治団体ごとに、収支の詳細が見られる。

 また、トップページには「政治資金ランキング」があり、「総収入」、「総支出」、「個人寄付」、「法人寄付」という4つの部門で、どの議員が多かったのかをランキング形式で掲載。政治資金について関心を持ってもらうため、「政治資金ってなに?」「2015年版日本の政治資金」というコンテンツも用意。政治資金の基礎知識や、15年度の政治資金についての分析などを、わかりやすく紹介している。

 政治家はこうして自身の政治資金について公開されていることを改めて認識して、国民が見ても納得ができるよう襟を正していく必要がある。また、国民も「自分が払っている税金」だという当事者意識をもって、厳しく政治家に目を光らせる必要がある。政治資金の透明性が向上することによって、『政治とカネの問題』の防止に期待したい。(編集担当:久保田雄城)