高市早苗総務大臣はふるさと納税の在り方や返礼品の在り方について12日の記者会見で記者団の質問に答え、ふるさと納税の在り方については、自身の出身地の奈良県の自治体の事例をあげ「本来、特別地方交付税などでの対応を希望されるような小さな町村において、そこにお住まいの町民、村民の方々が、他の県のとても良い返礼品が頂けるところに『ふるさと納税』をしてしまわれて、町の税収がどんどん減っていっているといった声も実は大変多い」と納税額の3割を超える高額返礼品が、本来の趣旨を外れ、財政基盤の脆弱な町村をより苦しくする結果にもなっていると懸念した。
高市大臣は「都会に限らず、日本全体が発展していくということを考えると、それぞれの自治体の財源が減っていってしまうことで、ものすごく地域間格差が出てきているような印象を受ける」とし「やはり地方創生とおっしゃって頂くのでしたら、全国の自治体がみんなハッピーになっていけるように、そういうことを皆さんに考えて頂けるように希望する」と述べた。
また、返礼品は納税の3割以下に抑えるよう自治体に求めた成果については「改善に向けて行動を起こして頂いている自治体も出てきている」としたうえで「既にふるさと納税の返礼品を提供している業者さんなどで設備投資したような事例もあるかと思う。そういった意味で私たちもそれぞれの自治体の事情もしっかり伺いながら、健全にふるさと納税制度を発展させていくという意味で、一つでも多くの自治体の方々に御協力を頂きたいと思っており、引き続き、働きかけを続けていきたい」とふるさと納税の趣旨に則した対応を促していくとした。(編集担当:森高龍二)