民進党の江田憲司代表代行は12日の記者会見で、憲法改正には莫大なエネルギーがいるが、そんなエネルギーがあるなら、2025年に迎える後期高齢者問題を見据えた医療費・年金・介護問題にエネルギーを注ぐべきだ、と政府・自民党を強くけん制した。
江田代表代行は「日本が直面している最大の政治課題は2025年に団塊世代が75歳以上になることをふまえた対応だ。医療費は現行39兆円が53兆円。年金支払い費用も58兆円が62兆円になり、介護負担費も11兆円が20兆円になる。こうした社会保障の対応こそ、国政の最大課題だ」とした。
江田代表代行は「時代の要請に応じて憲法改正をしていく事は必要と思うが、国政の優先課題としては極めて低い。3月のNHK世論調査でも国政での優先課題は何かとの問いに社会保障や福祉政策が62%でトップ。景気55%、憲法改正は6%と最下位だった。憲法改正に莫大なエネルギーをかけるなら、社会保障制度の改革にエネルギーを注ぎ込むべきだ。社会保障の抜本改革ができないような政党に憲法改正を語る資格はない」と強調した。(編集担当:森高龍二)