2020年を司法外交元年にと自民党政調

2017年06月02日 12:13

 自民党政務調査会は外国人観光客や労働者などインバウンドは増加の一途を辿っており、2016年2400万人、オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年には4000万人、2030年には6000万人時代を迎えるとして、治安リスクも含め「司法外交の新機軸・5つの方針と8つの戦略」を取りまとめ、2日までに提案した。

 方針では2020年を司法外交元年と位置付け、それまでの3年間は準備期間とし、その推進力となる司令塔機能を備えた組織の新設を、法務省を軸に設置する。

 またテロリストやテロ準備活動に外国人観光客や労働者を隠れ蓑にする可能性もあるなどとして、情報収集やその分析をさらに強化していくため「早期に全国幅広い地域に密着した人的情報網を構築することが不可欠」としている。ただこうした政府機関による人的情報網が、テロ防止のためとしながら、時の政府に恣意的に運用されないための担保が求められそう。

 司法外交戦略では「アジアナンバー1の日本国際仲裁センター(仮称)の設置をはかり、アジアナンバーワンの国際商事仲裁立国を目指すなどとしている。また、オリンピック・パラリンピックも見据え、ドーピング問題などの国際スポーツ仲裁事案の解決にも対応できるように環境整備を図ることもあげている。(編集担当:森高龍二)