民進党の野田佳彦幹事長(前総理)は学校法人加計学園(岡山市)の大学への獣医学部設置を巡る5日の衆参での決算委員会審議をみていて、総理の御意向、内閣府の最高レベルが言っているなどの文書も踏まえ「疑惑は深まった」との受け止めを示した。
野田幹事長は加計学園とミャンマーとの関係やフィリピンとの教育連携など、安倍晋三総理が決算委員会でメモも見ずに答弁している姿に「びっくりした。かつて加計学園の役員を務めていただけに、何をやってきたか、これから何をやりたいか、ものすごく詳しい」と述べた。
そのうえで、野田幹事長は「総理と親密な関係にある人に、国家戦略特区というトップダウン型の制度を使って、たった1校に獣医学部が新設されるという事態になっていることに国民は深い疑惑を持っている」とし、政府が国民に説明責任を果たすためにも予算委員会の集中審議を行うよう強く求めていくとの考えを示した。
あわせて、前川喜平・前文部科学事務次官ら関係者に偽証罪が問われる証人喚問での証言を実現するよう与党に強く要請していくとした。これまでの要請には自民・公明の与党が反対しており、「怪文書だ」「再調査しない」などの不可解な政府答弁に「おかしい」などの声も出始めている。(編集担当:森高龍二)