学校法人加計学園(岡山市)の大学への獣医学部新設を巡る「総理の御意向」「内閣府の最高レベルが言っている」などの文書の真偽やその後、文書情報が文科省担当者らの間で共有されていたとみられるメールの写しがあることや、平成27年6月30日の閣議決定「日本再興戦略改訂2015で示された4条件」を加計学園の獣医学部創設においてはクリアしているのか、さらに「行政が歪められたのでは」との疑念など、民進党など野党は5日に行われる衆参での国会審議で安倍晋三総理らを追及し、政府として国民の疑惑を解消する説明責任を果たすよう強く求めていく方針だ。
自民党の小野寺五典政調会長代理は4日のNHK番組で、加計学園獣医学部新設にかかる疑惑について「獣医学部はまだ認可されていない」としたうえで「国会での説明が納得できないと認可できないと思う」とし「しっかり説明することが大事。あす5日は衆参両院で総理出席の下、質疑が行われるので、しっかり説明を聞いてもらって、国会で今後どうするかを決めていけばいい」との考えを示した。
一方、民進党の大串博志政調会長は「行政が歪められたのではないか、という疑念が国民の中にある」とし「一番簡単な方法は前川喜平前文部科学事務次官と和泉洋人総理補佐官に偽証罪が問われる証人喚問で真実を語ってもらうことだ」と証人喚問での証言が最も分かり易いとした。また、関係者の証人喚問に応じない政府・与党に対しては「隠したい何かがあるのかと邪推してしまう」と証人喚問を拒否することに強い疑問をぶつけた。
日本共産党の笠井亮(あきら)政策委員長も「そろって証人喚問すればはっきりする」と証人喚問の必要を提起した。(編集担当:森高龍二)