加計疑惑 安倍総裁が党に証人喚問指示すべきか

2017年06月03日 10:33

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学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の大学への「獣医学部新設」に係る『官邸の最高レベルが言っている』とする文書や文部科学省関係部局で獣医学部新設にかかるこの情報が共有されたとみられる証拠ともいえる「メールの写し」が、民進党加計学園疑惑調査チームの2日の会合で示された

 学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の大学への「獣医学部新設」に係る『官邸の最高レベルが言っている』とする文書や文部科学省関係部局で獣医学部新設にかかるこの情報が共有されたとみられる証拠ともいえる「メールの写し」が、民進党加計学園疑惑調査チームの2日の会合で示された。

 文部科学省担当者は「出所不明の文書なので、コメントは控えたい。調査しない」と不可解な答弁を繰り返すのみ。2日の文科省担当者と調査チームとのやりとりからは内閣府主導で行政が歪められたのではないかとの疑惑こそ深まったが、真相解明にほど遠く、関係者の証人喚問の必要性をより浮き彫りにした。

 示されたのは民進党の加計学園疑惑調査チームが入手した内閣府審議官と文部科学省担当者との打ち合わせ概要とその概要を共有したとみられるメールの写し。報道陣にも、党HPでも入手資料は開示された。

 民進党が開示したものには名前部分が黒塗りになっているが、民進党が持っているものは、すべて実名入り。民進党はこの日午前中に文部科学省に対し、この写しを提示し、文書が本物か、記された内容を含め、名前の記されている方に確認をとるよう求めていた。

 ところが、文部科学省担当者は「出所不明の文書なので、コメントは控える」などと内容に踏み込まれることを恐れているとしか思えない、不可解な対応しかしなかった。

 開示資料では、昨年9月26日18時30分から55分までの内閣府審議官と参事官、文科省の専門教育課長、同補佐の「獣医学部新設」にかかる打ち合わせ概要(取扱注意)と、この添付文書が翌日のメールに付けられ、発信者も、宛先も、情報共有者も民進党は把握できている。

 打ち合わせが行われた当日午前10時39分のメールの写しでは、「さきほど、内閣府地方創生推進事務局より連絡があり、藤原次長より『獣医学部新設の関係で、浅野課長と直接会って話がしたい』との指示があったとのことで、浅野課長の今日又は明日のご予定を確認されております。ついては、本日と明日のどこかで藤原課長と面会できる時間帯について、至急、御教示ください」などとあり、一連の流れと整合性が取れる。

 9月26日の内閣府審議官と文部科学省担当者との打ち合わせ概要の文書では「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有頂きたい。これは官邸の最高レベルが言っていること」「(今治市構想について、獣医師会から文科省・農水省に再興戦略を満たしていないと指摘する資料が届いており、簡単ではない旨の指摘に対し)必要であれば分科会に獣医師会を呼ぶ。文科省と厚労省で選んだ有識者の意見を聴取した。反対派は呼んでいないが。有識者を呼ぶ回を作った方がよければやる」「できないという選択肢はなく・・・」などと記されていた。

 さらに、加計学園に伝達したとされる資料では「公務員獣医師養成や人獣共通感染症研究、医学部との連携などは既存の獣医学部でも取り組まれており、日本再興戦略改訂2015との関係で『既存の獣医学部養成でない構想を具体化』や『既存の大学・学部では対応が困難な場合』という観点から、差別化ができるよう、よく検討していただきたい。(表現ぶりの工夫が必要。その際、ハードルを上げすぎないように注意)」などパスするための助言や準備すべきことを5点にわたって伝えている。

 これらの入手文書や写しが本物か。民進党の調査チーム議員からは「黒塗りにしているが、その方(宛先の人物)に確認していただければわかる。なぜ、確認しないのか」と、入り口から追及しなければならない場面が続いた。不都合な事には黙殺、ダンマリなのか。安倍政権の下で官僚は人事権を背景に恐怖政治を感じつつあるのか、とさえ懸念する。

 民進党の蓮舫代表は1日の記者会見で「今の内閣の体制は『加計学園ファースト』だ」と非難した。安倍晋三総理一強体制の中で、自民党内も、」官僚も、異常な状況にあるようだ。

 蓮舫代表は「総理は加計学園理事長の『腹心の友』。萩生田光一内閣官房副長官は加計学園元客員教授。内閣官房参与は元文科省で加計学園の現職理事。こうした体制を背景に、和泉洋人総理補佐官が官邸の意向を前川喜平・前文部科学事務次官に伝え、押し切った」と一連の疑惑の土壌を指摘。

 他にも、安倍総理が衆院議員になった当初、数年間、加計学園役員に就任していたことや加計学園監事だった方を最高裁判事にすることを昨年、閣議決定し、同年7月19日付けで任命したことなど、法的手続きに問題はないものの、安倍総理と加計学園の関係の深さが次々明るみになっている。「安倍内閣は加計学園ファースト」と言われても致し方ないのではと感じる。

 安倍総理は、そうではないと証明するためにも、文科省内部の文書とされるもろもろの文書について、前川・前文部科学事務次官はじめ関係者を「証人喚問」するよう、自民党総裁として自ら自民党に指示出しし、公明党にも協力を仰ぐべき。政府が国民に疑惑がないことを証明する責任を果たさなければならない。(編集担当:森高龍二)