総理参加の閉会中審査、自民が一転、受け入れへ

2017年07月14日 05:25

 自民党の竹下亘国対委員長は民進党など野党4党が求めていた安倍晋三総理出席の下での閉会中審査=予算委員会での集中審議=を「拒否する」としていた方針を13日、民進党の山井和則国対委員長に伝えたが、その日のうちに、一転して、野党の要求を受け入れ、閉会中審査を行う旨を山井国対委員長に伝えた。

 昼の会談で拒否したが、安倍総理の意向を踏まえ、国民の疑問に答えるには安倍総理自身が野党の質問に答える必要があると判断したとみられる。

 閉会中審査については、同じ与党の公明党・山口那津男代表も同日の党の会合で「政府は国民の疑問に対し、しっかり説明責任を果たし、国民の信頼を回復しなければならない」と強調し、閉会中審査に応じて国会で説明責任を果たすよう要請していた。

 学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設を巡っては、官邸の意向で行政が歪められたのではないかとの疑惑をはじめ、閣議決定した2015年の獣医学部新設のための「4条件」を加計学園の提示はクリアしていたのかどうかにも客観的資料が公表されないなど、政治不信に直接かかわる疑問が出ており、安倍総理出席の下での予算委員会開催の求めに応じ、総理自ら対応しなければ内閣支持率は低下の一途を辿る可能性も出ている。

 山井国対委員長は竹下国対委員長との会談時に「安倍総理と話をしたうえで、回答するように強く要請した」としていた。予算委員会開催の日程については竹下・山井両者間で調整することになる。一方、加計孝太郎加計学園理事長ら関係者の証人喚問には自民党は拒否をしている。(編集担当:森高龍二)