民進党の野田佳彦幹事長は10日の記者会見で、学校法人加計学園の獣医学部新設を巡る疑惑に対する同日午前の衆院文科・内閣連合審査会審議内容を受け、官邸関与の疑惑が一層深まったとし、安倍晋三総理出席の下での予算委員会での集中審議が必要で、自民党に開催を強く求めていく考えを示した。
この日開かれた衆院文科・内閣連合審査会と参院文科・内閣連合審査会には前川喜平・前文部科学事務次官が参考人出席し「和泉洋人総理補佐官から直接働きかけがあった」と明確に答えた。そのうえで「和泉補佐官を中心として官邸の関与があると明らかに推測される」と指摘した。
前川氏は、和泉総理補佐官から「これは『総理が自分の口からは言えないから、私が代わって言うのだ』という発言があった」ことも明言した。
野田幹事長は「当時、文科省の事務方トップであった前川氏の発言は極めて重い」と指摘したうえで「疑惑はさらに深まったと言わざるを得ない」とした。そのうえで「総理が出席し、国民に対し、国会で説明責任を果たす場がどうしても必要ということをあらためて強く思った。近々国対間での交渉があると思う。総理出席の集中審議を強く要請していきたい」とした。総理はじめ、和泉総理補佐官、前川氏の出席の下での集中審議が求められている。(編集担当:森高龍二)