国民馬鹿にしたゼロ回答、総理への不信高まる

2017年07月14日 05:24

 学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設に官邸の意向で行政が歪められたのではないかとの疑惑をはじめ、閣議決定した2015年の獣医学部新設のための「4条件」を加計学園の提示はクリアしていたのかどうかにも客観的資料が公表されないなど、政治不信に直接かかわる問題解明に、安倍晋三総理出席の下での予算委員会の集中審議が求められているが、民進党など野党の要求に、自民党は13日「開催を拒否」した。

 自民党は加計学園理事長の証人喚問や安全保障委員会、農林水産委員会の開催などについても「拒否」した。

 このため、民進党の山井和則国対委員長は国民に丁寧に説明責任を果たしていくという安倍晋三総理の言葉と政府・自民党の行動は全く真逆だと強く非難した。

 山井国対委員長は13日、自民党の竹下亘国対委員長との会談後に記者団の取材に応じた。

 この中で、安倍総理出席の予算委員会開催や加計学園理事長の証人喚問、安全保障委員会や農林水産委員会の開催など自民党に要望したことに『すべてゼロ回答だった』と語り「国民をあまりに馬鹿にしているのではないか」と政府・自民党の姿勢を強く問題だとした。

 そのうえで、山井国対委員長は「竹下委員長は、安倍総理と直接に話はしていないと言っていた」と、総理と相談し拒否することを決めていないことを伝え、総理への国民の心証を少しでも緩和する狙いが見て取れる。いずれにしろ、拒否し続ければ、国民の総理への不信感は一層高まることになりそう。

 公明党の山口那津男代表は党の会合で「政府は国民の疑問に対し、しっかり説明責任を果たし、国民の信頼を回復しなければならない」と強調した。

 山井国対委員長は「再度きっちり安倍総理と話をしたうえで、回答するように強く要請した」と述べ「私たちは当然、国会をもう開かないというふざけた回答には納得することはできない。引き続き、また来週に会って協議を続けようということになった」と述べた。(編集担当:森高龍二)