電通が日本の2011年の広告費を推計した結果、インターネットや衛生メディア関連広告が増加する一方で、広告市場で大きなウエイトを占めるテレビ広告やプロモーションメディアが減少するなど広告市場全体では5兆7096億円と前年に比べ2.3%減少したことが分かった。2008年から4年連続して前年実績を下回った。
こうしたなか、10月から12月期については2010年を0.2ポイント上回る広告出稿があり、若干の明るさもみえる。昨年前半は東日本大震災のよる広告自粛の動きも影響していた。
電通によると、媒体別ではテレビ広告が1兆7237億円となり前年比0.5%の減、新聞広告は5990億円と前年比6.3%減、雑誌広告は2542億円と同7%減、ラジオ広告は1247億円と同4%の減となった。一方、衛生メディア関連広告は891億円と同13.6%の大幅増になったほか、インターネット広告も8062億円で同4.1%の増と引き続き好調な推移をみせていた。
このほか、プロモーションメディア広告(2兆1127億円、前年比4.6%減)のジャンルでは屋外広告、交通広告、DM,フリーペーパー・フリーマガジン、展示・映像など軒並み4年連続して減少し、折込広告では5年連続の減、電話帳は13年連続して減少した。(編集担当:福角忠夫)