野田佳彦総理は24日の参議院本会議で田村智子議員(日本共産党)の質問に答え「中小企業への配慮をしながら、最低賃金の引き上げに取り組んでいく」とし、「2020年までの間に全国での最低賃金・時給800円、全国平均1000円を目標に着実に取り組んでいく」との考えを述べた。
田村議員は「時給700円に達しない県が32県にのぼっている。全国一律1000円の最低賃金に踏み出すべき」とし、もともと民主党がマニフェストに掲げた全国最低賃金(800円を想定)を設定する。景気状況に配慮しつつ最低賃金の全国平均1000円をめざすとしていた公約の実現を求める形となった。
最低賃金は全ての労働者に適用されるもので、昨年10月時点で時給700円に満たない県は東北6県(全て)、関東2県(茨城、群馬)、北陸3県(全て)、甲信越3県(全て)、関西2県(奈良、和歌山)、中国・四国8県(広島を除く全て)、九州・沖縄8県(全て)となっている。一方、最も高いのは東京都の837円、神奈川の836円などだった。(編集担当:福角忠夫)