2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドの競技最終日デイ4が、7月30日に終わった。ラリーはフィンランドのユバスキュラを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WR Teamの3rdマシンであるエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC 12号車)がWRC初優勝を遂げた。
また、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC 11号車)は総合3位でフィニッシュし、初の表彰台を獲得。前日メカニカルトラブルでデイリタイアとなったヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 10号車)は、ラリー2規定により再出走し総合21位で完走を果たした。
競技最終日のデイ4は、2本のステージを各2回走行する、4本計33.84kmのSSで戦われた。デイ3終了時点で総合1位にたっていたラッピは、リードを最後まで守りきり、WRカーでの参戦4戦目にしてWRC初優勝を飾った。
また、デイ3で総合3位につけていたハンニネンは、果敢な走りでベストタイムを刻み一時2位に浮上したが、最終的には2位と僅か0.3秒差の3位で地元ラリーを終え、自己ベスト記録を更新し、WRCで初めて表彰台の一角に立った。
なお、再出走を果たしたラトバラは、4本のSSのうち3本のSSでベストタイムを記録し、総合21位でラリーを終えた。ヤリスWRCは全25SSのうち、18のSSでベストタイムを刻み、13のSSで1-2タイムをマーク。そして、1-2-3タイムも1回記録するなど、フィンランドのハイスピードグラベルロードで、そのポテンシャルの高さを示した。
チーム総代表でトヨタ社長の豊田章男氏は、「TOYOTA GAZOO Racingにとってホームラリーと言えるラリー・フィンランドでラッピ選手が優勝という最高の結果を残してくれました。応援いただきましたファンの皆様にお礼を申し上げます」と述べている。
豊田市は、3年前にラリー・フィンランド観戦のために、この地を訪れ、チーム代表のトミ・マキネンと、「ラリーを通じて、もっとクルマを学んでいこう。もっといいクルマを作っていこう。そのためにWRCに挑戦しよう」と意気投合し、このWRC参戦プロジェクトが始まったという。
その「フィンランドの道で鍛えたヤリスWRカーだからこそ、3台とも素晴らしい走りをすることができたのだ」とも加えた。(編集担当:吉田恒)