2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルの競技最終日「デイ4」が5月21日、ポルトガル北部で行なわれた。このラリーで、チームトヨタのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC 11号車)が総合7位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 10号車)が総合9位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC 12号車)が総合10位でフィニッシュした。はじめて3台体制で臨んだラリーでトヨタは、いくつかの問題を抱えながらも全車が完走を果たした。
ラリー・ポルトガル「デイ4」は、サービスパークが置かれるマトジニョスの北~東北エリアで4本、計42.93kmのグラベル(未舗装路)SSが行なわれた。ハンニネンは安定感のある走りを続け、SS18では5番目のタイムを記録。前日よりも少し体調が好転したラトバラは、ミスなく4本のSSを走破し9位の座を堅持した。そしてラッピは、今回がワールドラリーカーでの初ラリーであったにも拘わらず、10位でフィニッシュしポイントを獲得。さらに、ボーナスポイントがかかる「パワーステージ」のSS19では、4番目タイムを記録してボーナスの選手権ポイントを加算した。
それぞれの選手がさまざま困難に対峙したタフなラリーだったが、終わってみれば3台ともにトップ10以内で完走を果たし、ポイントを獲得するなど好成績を収めた一戦だった。
トヨタチーム代表のトミ・マキネン氏によると、「今回もまた非常に難しいラリーだったが、将来に向けて多くを学んだ。また、3台のヤリスWRCがすべて完走したことに満足している。チームの中で最上位だったユホは、一貫して堅実な走りで7位に入り、ポイントを加算。もしも小さなトラブルに見舞われなければ、きっとさらに上の順位でフィニッシュしていたはずだ。今回も彼は我々のプログラムにとって大事な貢献をしてくれました。ヤリ-マティは体調が悪く心配だったが、それを乗り越え最後まで戦い抜いた。そしてエサペッカは、今回がヤリスWRCでのデビュー戦だったにも関わらず3ポイントを獲得するという、素晴らしい働きを見せた。彼の将来は明るいと確信している。すべてのチームスタッフに感謝している」としたコメントを寄せた。(編集担当:吉田恒)