戦術核配備は核武装拡散の恐れ 韓国

2017年09月11日 07:39

 韓国・聯合ニュースは米NBCテレビがホワイトハウス関係者の話として「韓国の要請があれば米政府が韓国への戦術核配備も排除していない」と報じたことを受け、韓国青瓦台(大統領府)の関係者が10日「朝鮮半島非核化に対する韓国政府の基本方針に変化はない、と述べた」と報じた。

 この韓国青瓦台関係者は「戦術核兵器を導入した場合、われわれの朝鮮半島非核化の主張の名分が失われ、北東アジア全体に核武装が拡散する恐れがある、と指摘した」としている。

 同様のことが日本においても言える。自民党の石破茂元防衛大臣は日本が国是としてきた「非核3原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)+議論もせずの4原則」を見直すべきでは、と米国の核の傘に入っている「核抑止力」の実効性を高める意味から、見直しを提起しているが、在日米軍に核兵器が配備されるような事態へ進めば、核武装拡散の恐れが同様に生じるだろう。

 石破元防衛大臣は「周辺情勢が激変した今もいまだに(非核3原則を)堅持することで平和が保たれると信じておられる方の多いことに改めて驚愕しています」ともブログに書いているが、戦術核兵器導入が核武装拡散の道につながることは否めず、非核3原則は「専守防衛・装備は必要最小限の範囲」とする憲法規定からしても、堅持しなければならない。

 小野寺五典防衛大臣は10日のNHK番組で北朝鮮が核保有国レベルになっているとの認識を示したうえで「核保有は許してはいけない。日米・日米韓の政府間でしっかり足並みをそろえてやっていく必要がある」と核の脅威払拭に連携して取り組む姿勢を強調した。(編集担当:森高龍二)