最低保障年金 柔軟に対応と前原民主政調会長

2012年02月20日 11:00

 茂木敏充自民党政調会長は政府が消費増税を含む社会保障と税の一体改革「大綱」を閣議決定したのを受けて、19日のNHK日曜討論で「大いに議論すべきだ」とする一方で、「ギリシャ、イタリアより財政状況が悪いなかで、財政見通しが出ていない。低所得者への対応など具体的なものがない、社会保障の安定と充実としながら、どこまでできるのか。できること、できないことをはっきりさせるべき」と政府・与党に求めた。その上で、「現実的な議論をすべき」とした。

 浅尾慶一郎みんなの党政調会長は「消費税をあげるということしか聞こえてこない」とし、歳入庁をつくり徴収をしっかり行うことによる財源確保の必要も提起した。

 笠井亮日本共産党政策委員長代理は「消費税に頼らず、富裕層や大企業に応分の負担を頂くべき」とした。

 片山虎之助たちあがれ日本参議院幹事長は「大綱にしたことは一歩前進。ただ、消費税を上げるには身を切る努力と経済の再建をしなきゃ」と行政改革、政治改革、経済再建を先にすべきとした。

 前原誠司民主党政調会長は、年金は国民全体にかかわるものなので「基盤についてしっかりお互いに協議を」と協議への参加を要請するとともに、実際の支給は40年先になる最低保障年金(財源を消費税で賄い、月額7万円支給する年金)について「最低保障年金は大事にしたいが、与野党協議に応じて頂けなければいけないので、柔軟に対応したい」と与野党協議を進める上で固持せずに柔軟に対応する姿勢をみせた。

 年金制度については、石井啓一公明党政調会長から「年金の一元化や最低保障年金など、改革案の全体像が示されていない」と指摘されたほか、茂木自民党政調会長から「最低保障年金は40年後でしょ。当面の議論には関係ない」などの指摘が出された。(編集担当:福角忠夫)