安倍政権5年を裁定する総選挙は自民圧勝になった。自民・公明の政権与党だけで憲法改正発議に必要な3分の2議席を確保。今回の選挙結果で、野党側は森友・加計疑惑を国会で追及する材料を持ちながらも、世論を背にした追及が厳しくなったことは否めない。
また原発再稼働に加速化が予想される。政府はエネルギー基本計画見直しに取り組んでいるが、今回の圧勝で再稼働加速のみでなく、増築や新規建設の声も出始めそう。
一方、小池百合子都知事率いる希望の党は惨敗。共生社会を標榜しながら、排除の論理を展開するなど、第2保守色を色濃くした分、国民から支持を得られなかった。
逆に、民進党から希望の党には行かず、安倍政権に明確な対峙姿勢をとるとともに、民進党本来の政治姿勢を貫くとした枝野幸男元官房長官率いる立憲民主党は「立憲主義を守る」「草の根からの民主主義実現」を訴え、共感を得て、議席を大幅に伸ばした。共産党は小選挙区での議席を確保したが、公明党は小選挙区での議席を失った。こころは国政政党の要件を欠くことになりそうだ。
23日午前2時半現在での各党の獲得議席数は自民283、立憲民主50、希望49、公明29、共産11、維新9、社民1、無所属23。こころ・大地・幸福・支持なし、諸派はいずれも議席ゼロ。決まっていない議席数は10議席。(編集担当:森高龍二)