甘利明元規制改革担当大臣が国家戦略特区で国民の疑念を招いている「加計学園獣医学部新設疑惑」について、YouTubeで「もっとうまく透明化して、わかりやすくできなかったのか、反省すべき点だ」と審議過程をわかりやすくしていなかったことは反省すべき点だ、としたうえで、手続き上に何ら瑕疵はなかった、と民間議員全員が共同記者会見で明らかにしている、と公平・公正な結論であると理解を求めている。
甘利元規制改革担当大臣は「岩盤規制を突破する国家戦略特区に疑念が抱かれている」が「既存の利害関係者、官庁が規制を加えて変えないということを突破しなければ飛躍的な経済成長は望めない」と規制改革の必要を訴えた。
また「利益団体に守られているだけのルールでは駄目、ということで、国家戦略特区をやった。これがかえって疑念を招いている。加計学園問題だ」とした。
甘利元大臣は「民間識者が選定し、国家戦略特区に諮問する手順になっている。民間識者全員が共同記者会見し、手続き上、何の瑕疵もない、とした」と述べた。
ただ、民間識者の選定は政府がやっており、しかも、国家戦略特区会議の議長は安倍晋三総理だ。総理秘書官が2015年4月に今治市職員と官邸で面会していたことや2015年6月5日の戦略特区WG会合に加計学園関係者3人が今治市職員とともに出席していたことは議事要旨に記載がなかった。出席も記載しなければ、当然、発言も記載がない。これで、どこまで透明性をもたせたのか、疑念が湧くのは当然。
加えて、今回の総選挙実施の翌日の23日に文科省の大学設置審議会が加計学園獣医学部新設認可を出し、加計学園の理事長が記者会見を開く予定、とネット上には情報も流れている。
少なくとも、加計学園疑惑は選挙後の臨時国会で議論し、不透明な部分を明らかにするべき。選挙に自民が圧勝しても、疑惑を解消することにはならない。特に閣議決定の4条件をクリアしているのか、バイオハザードの危険性などの指摘に対し、安全性は担保された設計になっているのか、文科省は答えていない。設置審は臨時国会でこうした疑惑が解消されて後に開くのが筋だろう。ネット上に流れる情報通りに23日に設置審が開かれ、認可されるのかどうか、注視したい。(編集担当:森高龍二)