家庭・企業を問わず今やパソコンは欠かせない存在である。そして、そのパソコンにとって欠かせないものといえるのがOSだ。OSには様々な種類があるが、中でも最も代表的なものといえばやはりWindowsだろう。現在主流となっている最新OSバージョンは「Windows10」だが、数年前までその立場は「Windows7」が担っていた。そんなWindows7のサポートが2020年に終了する。サポートが終了したOSは不具合などが発見されても修正されることはなく、セキュリティ面の脆弱性が高まることから、ウイルスなどに感染しやすい。よって、サポートが終了したOSを使用する際には十分注意する必要がある。
2017年4月現在の調査では、Windows7のシェアはほぼ50%という結果となっておりおよそ半数ほどがWindows7を使用していることがわかっている。2020年といえばあと3年だが、サポート終了まで3年を切った段階でこのシェアというのはかなり高いといえるだろう。現在の最新OSであるWindows10のシェアはおよそ25%ということなので、Windows7の半分ということになる。こうしたことからも、もうすぐサポートが終了するとはいえWindows7はまだまだ根強い人気があることがわかる。
ここまで高いシェアをもったWindows7がサポートを終了するとなると、どのような問題が起こるのか。それは、サポートが終了してもなお使い続けるユーザーが出てくるのではないか、という可能性だ。特に複数台導入している企業がOSの移行が間に合わない最も典型的なケースといえるだろう。OSを入れ替えるとなれば、当然ながらそこには多大なコストがかかる。中には端末ごと入れ替えなければならない可能性もあるし、これまで使っていた基幹システムそのものを見直す必要が出てくるかもしれない。こうした理由から、企業のOSの移行がなかなかうまく進まないのではないか、という見方も強い。企業の中には既にサポートが終了したWindowsXPを使っているところも珍しくないことからも、OSの移行というのはいかに難しいか、ということを如実に物語っている。
とはいえ、サポートが終了したOSを継続して使うということはセキュリティ面から考えると良いことではない。むしろ様々な悪影響が出ないとも限らないことを考えると、一時のコストを惜しんで大打撃を被る可能性すらある。企業としては頭の痛い問題ではあるが、2020年に備えて計画的な移行を進めていきたいところである。(編集担当:久保田雄城)