会計検査院報告で動き出す国会での森友問題

2017年11月24日 07:19

 疑惑解明に力入れる。学校法人森友学園への国有地売却に大量の地中ゴミがあったとして8億2000万円の値引きをしていた問題で、会計検査院は独自の調査でゴミ量は国側が示した量の3割から7割との報告を22日、国会に行った。

 この問題では、安倍晋三総理が国会で会計検査院が調査しているとし、結果が出るまで値引き問題が棚上げされてきた経緯があり、今後、この結果を踏まえた議論が国会で再スタートする。

 日本共産党の志位和夫委員長は会計検査院の報告に「国算定のゴミの量は過大で、実際は算定の3~7割だった可能性があるとの検査結果報告だ。8億円値引きの根拠が崩れた」とツイッターで発信。

 「財務省の側から森友に値引き売却を提案していたとの音声データも発覚し、疑惑はいよいよ深刻。昭恵夫人招致も含め徹底究明を」と書き込んだ。

 辰巳孝太郎参院議員は党機関紙で、「法令に基づき適切に処理したとする根拠が崩れた。いわば、架空のゴミを補償し、ただ同然で国有地を売却した。党追及通り。(大幅値引きの背景に)当時、森友学園の小学校名誉校長を務めていた安倍昭恵総理夫人の存在があると言わなければならない」と証人喚問を求めていくとしている。

 森友学園の当時の理事長だった籠池泰典氏は国会での証人喚問に応じた際「神風が吹いた」と証言していた。(編集担当:森高龍二)